ハリアー生まれレクサス育ち!! 新型RX 「原点回帰」の魅力と目指した「正常進化」

原点回帰!!「ザ・レクサス」こと新型RXの魅力 歴代モデルからの進化

 2022年6月1日、新型レクサスRXがお目見えとなった。レクサスSUVの代表モデルにふさわしい進化を遂げた、5代目RXが間もなく走り出す。

 本稿では、改めて新型RXの魅力に迫るとともに、気になるポイントを解説していこう。また、歴代RX(特に3代目・4代目モデル)からどのように進化・変化したのかを考えていく。

文/佐々木亘、写真/TOYOTA

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レクサスSUVの代表戦士「RX」の魅力とは

日本国内に導入された3代目RX(写真は北米仕様)。2014年のNX登場までの5年間、RXはたった1台でレクサスSUVを守り続けた

 RXは、国内外でレクサスSUVモデルの第一歩を刻んだ。初代・2代目は北米市場で大ヒットし、日本では仕様を変えてハリアーとして販売されているのは周知のとおりである。また、2009年にはトータルで3代目(日本市場では初代)となるモデルが投入されている。

 2005年の国内開業以降、クーペやセダンしかなかったレクサスにRXが登場したことで、販売の間口は大きく広がった。以降、2014年のNX登場まで、レクサスにおけるSUVカテゴリーを、たった1台で守り続けている。

 エンジンラインナップはハイブリッドを含め3系統、全長4800mm以下のボディサイズで、ライバルブランドのスモールからミディアム、そしてラージクラスSUVの相手を一手に担っている。RXの商談ライバルはメルセデス・GLAであり、BMW・X5であり、アウディ・Q7になることもあった。

 RXは、それだけ多種多様な相手から戦いを挑まれ、レクサス唯一のSUVとして勝負してきた過去がある。Radiant Crossover(ラディアントクロスオーバー)の名のとおり、レクサスSUVカテゴリーに、光り輝く道を作り上げた重要な1台なのだ。

新型は正常進化であり原点回帰

7年ぶりのフルモデルチェンジとなった新型RX。レクサスの象徴であるスピンドルグリルは、ボディとグリルの境界を融合させたスピンドルボディへと進化

 2015年に登場した現行型RXは、ターボエンジンモデルのRX200t(RX300)の登場や、3列シート7人乗りのRX450hLを追加するなど、話題性に事欠かないモデルだった。そこから進化した新型を見ると、初代モデルを強く意識した原点回帰を感じられるモデルになっているように感じる。

 ボディサイズは全長4890mm×全幅1920mm×全高1695mmでホイールベースは2850mmだ。全長は現行モデルと変わらず、全幅が25mm拡大、全高は10mm下がっている。

 GA-K改良プラットフォームを採用することにより、重心高を現行比15mm下げることに成功した。全長は現行型と同様ながら、ホイールベースは60mm延長、トレッドは前15mm、後ろ45mmずつ拡幅することで、ヨー慣性モーメントを低減させている。

 そもそもRXは、高級セダンの乗り心地や運動性能をそのままに、快適性を高めたクルマである。高級クロスオーバーSUVという新しいジャンルを創設した存在だが、その起源はレクサスの基礎根幹でもあるセダンにあるのだ。

 新型RXでは、塊感のあるエクステリアデザインを継承しながらも、ボンネットとキャビンを流麗に成形するわけではなく、あえてそれぞれの存在を意識できるように区切っているように見える。ファストバックセダンのボディラインのようにも感じられる新型RXのエクステリアデザインには、初代から脈々と受け継がれてきた、「セダンからの派生」というこだわりが感じられるのだ。

 クルマを素性から見直したことで、プレミアムSUVとして恥じない、高い走りの質感が実現されるとともに、最新技術の新型HEVシステムやDIRECT4を用いた、新たな次元の走行性能を体感させてくれるだろう。

 現行型は、SUVとしての機能性や快適性に重きを置いたクルマであり、その点では完成した1台といえる。しかし、一般的なSUVと考えれば充分であるが、RXだからこそ「走り」の部分が足りないという思いがあったのではないか。  

 重心が高くなり、車重も大きくなるSUVでも、セダンやクーペに限りなく近い運転感覚を実現する。それが、新型RXに与えられた使命であり、目標なのかもしれない。今作は、高級感や質感もさることながら、運動性能や乗り味がどれだけSUV離れしたものになっているのか。ここに筆者は注目したいと思う。

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