■気になる価格は?
気になるのはRXの価格だ。現時点では明らかにされていないが、そこを予測してみたい。レクサスのSUVを買いたいユーザーには、2021年に登場したNXとの比較も大切だろう。レクサスのSUVでは、NXは中級、RXは上級でボディサイズも異なるが、プラットフォームは共通だ。選択に迷うこともあると思う。
新型RXのグレード構成は多岐にわたる。販売の好調なSUVとあって、パワーユニットが多いからだ。
最も販売台数の増えるタイプは、直列4気筒2.5Lハイブリッドを搭載するRX350hで、前輪駆動の2WDと後輪をモーターで駆動する4WDのE-Fourがある。この中にも標準仕様やFスポーツがあり、グレードは細分化される。
RX450h+は、直列4気筒2.5Lハイブリッドをベースにした充電可能なプラグインハイブリッドだ。動力性能はRX350hよりも高く、エンジンは2.5Lながらもグレード名は4.5L並みの性能を示す450h+とした。
後輪をモーターで駆動するE-Fourのみの設定だから、前輪駆動の2WDは用意されない。RX450h+が搭載するリチウムイオン電池の総電力量は18.1kWhだから、アウトランダーPHEVの20kWhには達しないが、プラグインハイブリッドでは大きな部類に入る。
RX350という仕様もある。RX350hと違ってハイブリッドシステムは搭載せず、直列4気筒2.4Lターボエンジンのみになる。
トランスミッションは8速ATで、駆動方式は前輪駆動の2WDと、電子制御式フルタイム4WDだ。RX350はモーター駆動を採用しないので、4WDもプロペラシャフトを使って駆動力を後輪へ伝える一般的な方式になる。
そして最も先進的で注目されるのが、RX500h・Fスポーツパフォーマンスだ。RX350と同様の直列4気筒2.4Lターボをベースにしたハイブリッドだが、そのシステムは、トヨタが今まで使ってきたRX350hなどのTHSIIとは異なる。
トランスミッションには有段式の6速ATを使い、変速機能については、トルクコンバーターの代わりにクラッチを装着する。このクラッチは、モーターとトランスミッションの間に配置した。またエンジンとモーターの間にもクラッチを設けている。
RX500h・Fスポーツパフォーマンスでは、後輪側に高出力モーター、制御機能、バイポーラ型ニッケル水素電池が搭載され、ダイレクト4と呼ばれる4WDシステムを構成する。
前後輪の駆動力配分は100:0から20:80とされ、峠道のコーナーから脱出する時などは、後輪に高い駆動力を掛けることで旋回軌跡の拡大を抑える。
ダイレクト4では、後輪を前輪とは別のモーターで駆動するから、前後の駆動系は繋がっていない。従って20:80の駆動力配分も、4WDシステムの制御で行うわけではないが、自然な走りを可能にした。
以上のように新型RXは、パワーユニットが多彩だから、価格帯も広がる。そこで予想価格を含めて、NXとの選択を考えてみたい。
■新型レクサスRX対NXのパワーユニット&価格比較リスト
●新型RX350h/直列4気筒2.5L+ハイブリッドの予想価格
・2WD:570万円
・4WD(E-Four):597万円
*RX350h・Fスポーツ
・2WD:660万円
・4WD(E-Four):687万円
●参考:NX350h/直列4気筒2.5L+ハイブリッド
・2WD:520万円(▲50万円)
・4WD(E-Four):547万円(▲50万円)
*RX350h・Fスポーツ
・2WD:608万円(▲52万円)
・4WD(E-Four):635万円(▲52万円)
●新型RX450h+/直列4気筒2.5L+プラグインハイブリッドの予想価格
・4WD(E-Four):667万円
*RX450h・Fスポーツ4WD(E-Four):757万円
●参考:NX450h+/直列4気筒2.5L+プラグインハイブリッド
*NX450h・Fスポーツ4WD(E-Four):738万円(▲19万円)
●新型RX350/直列4気筒2.4Lターボの予想価格
・2WD:534万円
・4WD:561万円
*RX350・Fスポーツ
・2WD:624万円
・4WD:651万円
●参考:NX350・Fスポーツ/直列4気筒2.4Lターボ
・4WD:599万円(▲52万円)
●新型RX500h/直列4気筒2.4Lターボ+ハイブリッドの予想価格
*RX500h・Fスポーツパフォーマンス(ダイレクト4):820万円
*NXの該当グレードはなし
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