取説読んでますか? 知ってるつもりでも…間違った使い方をしがちな装備はてんこ盛り!

取説読んでますか? 知ってるつもりでも…間違った使い方をしがちな装備はいっぱい

 自動車購入時に付属する取り扱い説明書。通称“取説”は、そのクルマに関する基本的な使用方法が記載されているものだが、この取説をきちんと読んでいない人は意外に多い。取説さえちゃんと読んでいれば防げたはずのトラブルもあるので、クルマを買ったらまずはその取説に目を通しておいてほしい。今回は、そんな取説に関するアレコレを紹介していこう。

文/長谷川 敦 写真/メルセデスベンツ、ホンダ、日産、トヨタ、スバル、マツダ、写真AC

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ABS搭載車は迷わずガツンと踏め!

知ってるつもりでも…取説読んでますか? 間違った使い方をしがちな装備
1970年代にメルセデスベンツが行ったABS実走テスト。ABS未装着車(左)よりも確実に制動できているのがわかる。この時点で人間の能力を超えていた?

 皆さんのなかには「ポンピングブレーキ」という言葉に覚えのある人も多いはず。これはかつて自動車教習所で教えていたブレーキに関する技術で、一気に制動させたい時は、ブレーキを踏み続けるのではなく、踏力を繰り返し弱めるというもの。

 実際、ブレーキを強く踏みつけてタイヤをロックさせてしまった場合、タイヤがソリのように滑ってしまって制動力が低下する。そこでタイヤがロックした瞬間に踏力を弱めてタイヤを回転させ、グリップ力が回復したら再びブレーキを強く踏み込む。この動作を複数回行って、結果的に制動距離を縮めるのがポンピングブレーキだ。

 近年のクルマで標準装備となったのがABS(Antilock Braking System)と呼ばれるブレーキシステムで、これはポンピングブレーキを自動的に行うもの。これまでは運転者の技能によるところが大きかった制動距離が、ABSによって一律かつ確実に縮むことになった。これが事故防止に効果的なのは言うまでもない。

 勘違いしている人も意外に多いのだが、タイヤのスリップを感知してブレーキの踏力制御をコンピューターで行うABSでは、運転手はただガツンとブレーキペダルを踏むだけよく、あとは車体側で最適な制動を行うように調整してくれる。しかし、途中でブレーキペダルの踏み加減を調整してしまうと、場合によっては運転手の操作が優先されてしまって適切な制動が行われなくなる。

 これを防止するため、ABS搭載車で危険を察知して急制動を行うときは、昭和時代の教習所で教わったポンピングのことは忘れてとにかくしっかりとブレーキペダルを踏み込むことを心がけたい。つまり、肝心なのは運転手の技量ではなく確実にABSが作動するか点検の際に確認しておくことだ。

 ABSについて記載している取説も多い。まずはそこをちゃんと読んで、安全なブレーキ操作を行いたい。

予防安全技術は過信しちゃダメ!

知ってるつもりでも…取説読んでますか? 間違った使い方をしがちな装備
前走車との距離などをチェックしながら自動的にスピードを調整してくれるクルーズコントロール。便利な機能だが、前を見なくていいというわけではない

 昨今のクルマに関する技術のなかで、特に進化が期待されているのが予防安全技術だ。先にあげたABSもそんな技術のひとつだが、他にはペダルの踏み間違いによる急発進を防ぐ誤発進制御や、前走車との距離を一定に保って走行するクルーズコントロール、他車や建物、人物への衝突を回避するための自動ブレーキシステムなどがあげられる。

 すでに多くのクルマにこうした予防安全技術が用いられ、重大な事故を未然に防いでいるケースも多い。だからと言って、安全運転に気を配らなくていいということにはならない。

 センサーで前方の状況を感知して自動ブレーキシステムが作動してくれれば、衝突を避けたり、事故の被害を軽微に抑えてくれたりする。しかし、予防安全技術はあくまでアシスト機能のひとつであり、重要なのは運転手が常に前後左右を意識して、必要に応じて速度調整やブレーキ操作を行うことだ。

 予防安全技術はまだまだ発展途上にある技術と言える。もちろん十分な効果があると判断したからメーカーも市販車への採用に踏みきったのではあるが、機械である以上センサーが不調になるなどの可能性もある。だからこそ、予防安全技術に関する取説の記載をしっかり読み、どのように自分をサポートしてくれるのかを理解しておこう。

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