機械物は使い込むほどに各部が摩耗し、劣化してくる。が、まったく動かすことなく「ただ置いておくだけ」という状態であったとしても、時間の経過とともに徐々にコンディションは悪化してくる。
例えば、電気を貯めておく「バッテリー」は、満充電でも使うことなく放置すれば「自己放電」や「極板の劣化」によって取り出せる電気量が少しずつ減少。
密閉部のシール素材として各部に利用されているゴムは「経年劣化」によって硬化して弾力がなくなり、表面にヒビ割れが発生、さらに劣化が進行すれば裂けたりもする。
このため、消耗品の塊でもあるクルマは距離を走らずとも年数が経過すれば確実に劣化する。しかも、人が住むことなく放置した家屋が時間の結果と共に荒れ果てるがごとく、風雨にさらされる屋外駐車場に手入れすることなく放置しておけば、各部の痛みはより早く進行するので注意が必要だ。
そこでクルマをどれくらい放置しておくと、どの場所が悪くなるのか? モータージャーナリストの鈴木伸一氏が確認する。
文/鈴木伸一
写真/AdobeStock(トップ画像=Kirill Gorlov@AdobeStock)
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