スカイライン シビック WRX STI… 日本の誇るビッグネームたちの命運を分けた「ターニングポイント」11選

■三菱 ランサーエボリューション(1992年初登場・13モデル終了 ※2015年消滅)

●こんなクルマ……ランエボの名で親しまれているランサーエボリューションは世界最高峰の2Lターボ+4WDを、ホモロゲの関係で毎年のように走りを進化させた

三菱 ランサーエボリューション。第二世代エボとして登場したエボIVはシャープなデザインも人気だったが、左右輪の駆動力を制御するAYCを初搭載したのが最大のトピック
三菱 ランサーエボリューション。第二世代エボとして登場したエボIVはシャープなデザインも人気だったが、左右輪の駆動力を制御するAYCを初搭載したのが最大のトピック

●エボIV

 ランエボが第2世代にバトンタッチするのは1996年だ。ランエボIVはデザインを一新し、4G63型DOHCターボは、ついに自主規制上限の280psに到達。4WDシステムは今につながるAYCを初採用した。

●エボV

 それから2年後の1998年、全幅を1770mmまで広げたワイドボディのランエボVを限定発売している。トレッドが広がり、4WDシステムも熟成されたので、チョーの付く意のままの走りを披露した。この年、WRCで念願のマニファクチャラーズタイトルを獲得し、当初の目的も達成。

●エボVII

 2001年にはセディアをベースにしたランエボVIIに進化させ、初めてACDを導入する。路面に関わらず異次元の走りを見せる4WDへと成長を遂げていったのだ。

 シリーズ最後となるエボXは惜しまれつつ2015年に消滅。

(TEXT/片岡英明)

■スバル インプレッサWRX STI(1994年初登場・9モデル ※WRX1代含む)

●こんなクルマ……インプレッサWRXをベースに、パフォーマンスと速い走りを極めたのがSTIで、ランエボとは宿敵関係にあり、毎年のように超絶進化させた

スバル インプレッサWRX STI。「バージョンIII」からカタログモデルとなり販売も激増。世界一安いコンペティションだった
スバル インプレッサWRX STI。「バージョンIII」からカタログモデルとなり販売も激増。世界一安いコンペティションだった

●バージョンIII

 最初はSTIがチューニングした持ち込み車検の限定車として送り出されていたが、大きく変わるのは1996年で、バージョンIIIからスバルのカタログモデルとなり、改造車検を取る必要がなくなった。

●バージョンIV

 1997年1月、リトナをベースにWRカーと同じ2ドアクーペを投入。搭載するのは、EJ20型水平対向4気筒DOHCターボで人気となった。

●3代目

 2007年には3代目インプレッサWRXのリーダーとしてSTIを設定し、初の5ドアボディを採用。厚みを増したワイドフェンダーが大迫力。

●WRX初代

 2014年に登場の4代目ではインプレッサからの独立を宣言。車名もインプレッサが外れWRX STIとなった。

(TEXT/片岡英明)

■ホンダ アコード(1976年初登場・現在10代目)

●こんなクルマ……シビックの兄貴分で、シビック同様にセダン&ハッチバックを設定。ちょっとおしゃれな大衆車というキャラクターでデビューから支持された

リトラクタブルヘッドライトで人気だった3代目ホンダ アコード
リトラクタブルヘッドライトで人気だった3代目ホンダ アコード

 3代目アコードはセダンとしては珍しいリトラクタブルヘッドライト、DOHCエンジンとなるB型エンジンの搭載、四輪ダブルウィッシュボーンの採用など、ホンダらしいモデルだった。

 さらに当時の日本車とはひと味違ったしなやかな乗り味も好評だったのに加え、ボディも3ドアのエアロデッキ、USクーペと豊富だったこともあり、日本でも成功を収めた。

 日本向けアコードは1993年登場の5代目が3ナンバー幅、1997年登場の6代目で5ナンバー幅、2002年登場の7代目以降3ナンバー幅となっている。

 欧州仕様をベースとした7代目はスポーツモデルのユーロRを含め全体的に質感の高いモデルだったのだが、セダン需要の減少に加え、ワゴンも3代目オデッセイとのバッティングもあり伸び悩み、日本でのアコード低迷の始まりとなった。

(TEXT/永田恵一)

次ページは : ■スバル レガシィ(1994年初登場・現在7代目 ※日本では2020年6代で終了)

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