駐車してクルマから降りる際に、隣のクルマにドアをぶつけて傷をつけてしまう「ドアパンチ」。損傷が比較的軽度な傷や凹みなので、傷つけてもそのまま知らんぷりして逃げるケースも多く、また、被害者となっても泣き寝入りするケースも多いようです。
もし、ドアパンチの被害に遭ったら、逆に自分がドアパンチをしてしまったらどうしたらよいか、対処法と被害を防ぐ対策について、ご紹介します。
文:Mr.ソラン、エムスリープロダクション
アイキャッチ写真:Adobe Stock_dream@do
写真:Adobe Stock、写真AC
ドアパンチでも逃げたら「当て逃げ犯」
駐車場では、ドライバーがクルマの傍にいないことが多いため、当て逃げの事故が発生しやすいとされています。特にドアパンチは、冒頭でも触れたように、損傷が比較的軽度なことから、ぶつけてもそのまま逃げるケースが多く、被害者も誰にやられたか分からず泣き寝入りするケースが多いようです。
ただ、ドアパンチであっても、ぶつけたことを知りながらその場から立ち去ると、事故報告義務に違反し、「当て逃げ」になります。すぐに警察へ届ければ、単なる物損事故で済みますが、そのまま逃走すると違反点数2点が加算、1年以下の懲役または10万以下の罰金が科せられる可能性があります。
最近は、ドラレコを装備したクルマが多く、防犯カメラが設置されている場所も増えているので、証拠さえ揃えばドアパンチでも警察に捕まります。自分や同乗者がドアパンチをしてしまったら、逃げることなく警察に届け出てください。
被害がわかった時点で警察に届け出る
ドアパンチの被害に遭った場合は、加害者がわかっている場合とわかっていない場合で対処法が異なります。
・加害者がわかっている場合
現場では、まず加害者と連絡先を交換します。氏名や住所、電話番号、相手のクルマのナンバーを控えて、損傷部位の写真も撮っておきます。その後、すぐに警察に通報して事故の届け出を行い、実況見分調書にもとづいた「交通事故証明書」を発行してもらいます。交通事故証明書があれば、保険会社が代理人として請求してくれるので、その後は契約している保険会社に連絡して、相手への損害賠償請求などの交渉は保険会社に任せます。
「修理代を弁償するから」といわれても、その場での当人同士の示談で済ませてはいけません。あとでトラブルになるリスクを回避するために、たとえ軽度であっても必ず保険会社を通すようにしましょう。
・加害者がわかっていない場合
被害の直後でなく、数日後にドアパンチによる被害に気づいた場合でも、警察に通報します。被害届を提出してないと、後日加害者が出頭しても自分に連絡が来ることはありません。被害届の提出後、保険会社に連絡します。加害者が分からないので、保険を使う場合は自分の車両保険を使うことになり、車両保険が使えるかどうかは、契約している保険の種類によります。
この場合は当て逃げに相当するので、一般型車両保険の場合は補償を受けられますが、相手が特定されていないので、エコノミー型車両保険では保険の適用はできません。車両保険に入ってない場合とエコノミー型車両保険の場合は、自腹で修理するしかありませんが、一般型車両保険に入っている場合でも、車両保険を使ってしまうと、等級が3等級下がり、翌年から保険料が上がってしまいます。
修理代が比較的安い(例えば、10万円以下)なら、長い目で見て保険を使わずに自腹で修理した方が得となることもあるため、かかる修理代と保険料が上がることの損得を試算しなければいけません。保険を使う、使わないの判断は、契約者が決めることなので慎重な対応が必要です。
コメント
コメントの使い方かつてドアパンチをやられてからは駐車場に止める時は出入口から出来るだけ遠くて一番端の場所に助手席側をギリギリ迄寄せて止めます。
この方法でもう20年以上やられてません。