人気のプジョーにもクロスオーバーが登場
シトロエンと同じステランティス・グループから、クロスオーバーをもう1台紹介しよう。6月にワールドプレミアされたばかりのプジョー408がそれだ。
ボディサイズは全長4687mm×全幅1848×全高1478mmで、シトロエンC5 Xに比べると一回り小さい。ちなみにシトロエンとプジョーは兄弟関係にあるからこの408のシトロエン版があるはずで、こちらは「C4 X」として秋ごろ欧州デビューすると予想する。
新型408もリアハッチを持つハッチバックだが、ステーションワゴンでもなくSUVでもない雰囲気を持ち、たたずまいはクラウンに似ている。本国仕様のパワートレインは1.2L直列3気筒エンジンをベースにしたプラグインハイブリッドで、スタンダードとハイパワー仕様があるようだ。
過去の408は308のロングホイールベース版としておもに中国市場をターゲットにしてきたため、日本市場に導入されるかどうかは未定。とはいえ新型308で勢いづくプジョーだけに、状況次第では日本の道を走り出すかもしれない。
クロスオーバーの草分けはスバル?
自動車におけるクロスオーバーはいつごろ始まったのか? はっきりした文献などはないが、1970年代に存在したレオーネ4WDを源流として、1994年に登場したスバル・アウトバック(日本でのデビュー名はレガシィ・グランドワゴン)あたりが先駆けではないだろうか。このクルマが北米でヒットしたことが欧州メーカーにも影響を与え、1999年にアウディがオールロードクワトロを発表し、以降「オフロード性能を高めたステーションワゴン」が定着したという見立てだ。
その人気は日本にも還流し、2001年には日産がステージア(V35型スカイラインのワゴン版)に、AR-X FOURというクロスカントリーモデルを設定している。ステージアはその世代で惜しくも絶版となったが、AR-X FOURの事実上の後継車として、その名もスカイライン・クロスオーバーというモデルが作られた(2009~2016年)。
いっぽう、フォルクスワーゲンが2代目ゴルフに設定した「カントリー」という4WDモデル(1990年)がクロスカントリー車の草分けだという説もある。カントリーはわずか2年しか作られなかったレア車だが、その4WD技術はVWに脈々と受け継がれ、2015年、7代目ゴルフのオールトラックとして復活している。
いずれにしろクロスオーバーというジャンルは、新たな自動車の原動力となる気がする。新型クラウンやシトロエン、プジョーに限らず、あっと驚くような新型車に期待したい。
【画像ギャラリー】最新クロスオーバー シトロエンC5 Xとプジョー408のスタイルをじっくりチェック!(15枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方1980年にアメリカで発売されたAMCイーグルの方が先ですね。
モノコックボディのセダン、リフトバック、ハッチバック、ワゴンにファーガソン式フルタイム4WDを組み合わせ、大径タイヤで最低地上高の高い本格的なクロスオーバーです。