■趣旨からズレるがオススメできる! 最廉価の「ひとつ上」
軽自動車やコンパクトカーは、価格の安さが特徴だから、低価格グレードに重点を置く。しかし最廉価グレードには注意したい。徹底的に価格の安さにこだわる社用車、レンタカーなどに向けて開発され、必要な装備まで省く場合があるからだ。
ヤリス(トヨタ)X・Bパッケージはその典型で、価格は140万円以下だが、衝突被害軽減ブレーキを非装着にした。しかも標準装着するXに比べて、価格は6万円しか下がらない。つまりX・Bパッケージは、価格自体は安くても、装備を考えると割高だ。
このような矛盾が生じる理由は、装備の製造コストが驚くほど安いからだ。低コストで装着しているから、標準装着品を省いても、価格をあまり下げられない。X・Bパッケージも、衝突被害軽減ブレーキを省いて限界まで値下げしたが、その金額は6万円にとどまった。
■総評
最廉価グレードの魅力は、価格の安さだけではない。付加価値を取り去ったことで、その車種の本質が浮き彫りにされるケースもある。
ジムニー(スズキ)XGなら、悪路の走りに適したシンプルなボディと、キズが気にならないスチール製ホイールが備わる。N-ONE(ホンダ)オリジナルの雰囲気は、往年のN360に最も近い。ロードスター(マツダ)Sには、懐かしい初代の面影を感じる。
いずれも一番安価なのに、上級グレードでは味わえない情緒を濃厚に漂わせる。
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