高速道路には利用者が安全に走行できるように、様々な設備や技術が用いられている。普段何気なく見ている設備でも、実はその名称は知らないモノが多い。
例えば、ドライバーに道路状況などを知らせる情報板。この情報板ひとつでも、インターチェンジ出口約200m手前の本線上に設置されるA型情報板(インター流出部情報板)をはじめ、高速道路インターチェンジ入り口手前の一般道路上に設置されるB型情報板(インター入り口情報板)、料金所入り口ブース手前に設置されるC型情報板(料金情報板)など、全部で8種類もあるのだ。
そこで今回は、高速道路を走っているとよく見かける設備について、その名称と用途を紹介してみよう。
文/萩原文博、写真/萩原文博、Adobestock
【画像ギャラリー】高速道路の安全を守る設備の数々!(13枚)画像ギャラリーガードレール
「このくらい知ってるわ!」といわないでほしい。ガードレールは高速道路の安全施設では「車両用防護柵」というカテゴリーに含まれる。主に走行中、操作不能や操作ミスによって進行方向を誤ったクルマが路外、対向車線または歩道などに逸脱するのを防ぐために、車道に沿って設置する柵状の施設のことだ。
そのため、クルマやバイクなどが衝突した場合でも突破させない、あるいは道路側に押し戻すなど車両の進路を変えるのが大切な役目となる。したがってクルマを実際にぶつける実験で性能が担保されたものが使用されている。
ガードレールは、クルマが衝突する強さに応じていろいろな形状がある。ガードレールに使用されている鉄板のことを“ビーム(横木)”と呼び、ビームは折り曲げていくつかの山が造られ、折り曲げが多いほど強度が高くなる。
ガードレールの強度は、低い方からC、B、A、SC、SB、SA、SSという7タイプに分類でき、高速道路などにはA以上が使われる。最も強度が高いSAやSSは鉄道の上を高速道路が取っているような跨線橋などに用いられ、線路にクルマが落下するような大事故を防いでいるのだ。エライぞガードレール!
ガードケーブル
車両用防護柵には、上で紹介したガードレールの他にガードケーブルというタイプも存在する。
カードケーブルはガードレールの鉄製ビームの部分に金属製ケーブルを用いたもので、金属ケーブルのたわみによって衝突車両を道路上にとどめる効果を持つ。視界を遮りにくいので道路脇の風景が見やすい点も特徴。雪が積もりにくいので、降雪量の多い地域でもよく使われている
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