■街中ではかなりのボリューム感と存在感、後方からのアングルでは高級車のオーラ
週末の朝、都心にほど近い住宅地の駅前に、N君が乗ったパールホワイトのモデルYがやってきました。
写真で見るとモデル3と似ている印象を受けますが、実車を見て比較するとモデルYはSUVならではの圧倒的なボリューム感を誇り、モデルXと見間違えるような存在感を放ちます。
それもそのはず、モデル3の全長4694×全幅1849×全高1443mmに対し、モデルYは4751mm×1921mm×1624mmと、モデルYはモデル3に比べ全長が57mm長く、全幅が72mm広く、全高が181mm高いことになる。
またリアのドアパネルからテールゲートまでのグラマラスな造形もモデル3とは大きく異なります。前から見るとおとなしいクルマのような印象を受けますが、後ろから見ると押しの強さと高級感を感じます。
オプションのマットブラック塗装の20インチインダクションホイールがさらにアグレッシブさを引き立てます。
20インチのタイヤはミシュランのパイロットスポーツEV。重くてトルクが太く、加速時の駆動輪への、またコーナリング時のサイドウォールへの負担が大きいうえ、エンジン音がないためタイヤの静粛性が重要視されるEV専用のハイスペックタイヤです。
標準設定の19インチのハンコック製タイヤ装着時と比べ、数%電費は悪化するようですが、このかっこよさで満たされる所有欲は25万1000円分の価値があるように思います。
9月の有明ガーデン5Fにあるテスラ有明デリバリーセンターでの納車は、アメリカでレンタカー借りるときの手続きを思い起こさせるものだったそうです。
納車後、タイヤからコツコツした突き上げがあり、そのままデリバリーセンターに直帰。調べてみると、タイヤにフラットスポットができていたせいだったようで、そのまま板橋のサービスセンターに入院し2週間後にクルマは戻ってきたそうです。
そんな話をしていたら、「実は今日もタイヤからコツコツ音がしていて……」とN君が言います。リアタイヤを見てみると、なんとトレッド面にネジの頭が見えました。
ディスプレイの表示では、タイヤの空気圧は異常がないとディスプレイに表示されていますが、やや心配。テスラのサービスセンターに電話をしてみましたが、朝早いということもあって営業時間外。仕方がないのでしばらく様子を見ることにしました。
■400km走ってわかった、モデルYの満足・不満なポイント
納車から1ヵ月、タイヤのフラットスポット修理の2週間を除けば実質2週間で422kmを走ってみて、満足している点、していない点を、オーナーであるN君に聞いてみました。
満足している点としては、まずエクステリア・インテリアのデザインだそうです。非常にシンプルでミニマルな操作系は、ハンドルとそれに付随するスイッチ2つ、レバー2本と大きなディスプレイだけというシンプルさ。
肌に触れる部分のマテリアルは、超高級感がある、とまではいえないものの、クオリティは十分。動物皮革を使わずヴィーガンレザーオンリーな点も、時代への対応が感じられていいそうです。さすが意識高い系。
そして乗り心地。安定感と剛性感を強く感じ、SUVイコール重心が高くて安定しないかも、という先入観を吹き飛ばす乗り心地だそうです。
万が一の事故の場合も考慮に入れて、非常に剛性が高い設計となっているEVのバッテリーが、床下に配置されていて低重心化が図られているおかげのように思われます。
やや硬めの乗り心地ではありますが、段差での突き上げ感はあまり感じられないそうです。
またワンペダルモードで運転していても、街中で加減速を繰り返すようなシーンでもあまりギクシャクすることはなく、EVならではの加速感を強調しすぎていないところもグッドポイント。コーナリング時のロールも少なく、同乗者に優しい運転が可能で運転が上達したような気持ちになるそうです。
また、開放的な車内空間もポイント高い、とのこと。確かにガタイのいい筆者が助手席に座って男2人でドライブしていても、十分なスペースがあり圧迫感は感じられません。
そしてルーフ一面が巨大な1枚ガラスで覆われていることで、天井高の高さもあいまってとても開放的。
身長180cmの筆者は後部座席にも座らせてもらいましたが、ヒップポイントの高さのおかげで前方視界が開けること、その割にはひざ前・頭上スペースが確保されていること、リクライニングするリアシート、フロントシート下にあるスペースに足を伸ばせることなどでとてもリラックスできました。
最後にテスラのアプリの出来が非常にいい点もお気に入りだそうです。スマホによるドアの解施錠、電費が直感的にわかるアプリなど、クルマとアプリのインターフェースが優れていてストレスが少ないのが美点だということとでした。
不満な点はそれほどなく、あえて挙げるとすると、サイズが大きくて取り回しに苦労することと、クルマにトラブルがあった時の修理対応のレスポンスが悪く、やや不安になった点だそうです。
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