死語確定!? もはや会話が成り立たない!? ガラパゴス化しちゃったクルマ用語

「そーいえばあったよねー」なカーパーツ

■毒キノコ

もはや会話が成り立たない!? ガラパゴス化しちゃったクルマ用語
手前の黄色の部分が毒キノコ。たしかに、キノコの傘を連想させる形状だ。さらに黄色となるとこれは毒キノコ確定!?

 多くの若者がクルマのパワーや走行性能を競ってチューニングやカスタムに夢中になっていた時代、エンジンに取り入れる空気をろ過するエアクリーナーの交換は、手軽に性能向上が見込めるド定番アイテムだった。

 そのなかでも毒キノコはチューニングマニアの間では人気だった。これは、その名の通り、キノコのような形をしたエアクリーナー。エアクリーナーボックスを取り払い、むき出しの状態で取り付けるものだが、見た目が赤や紫、黄色、青といった派手で毒々しい色をしているものが多かったため、毒キノコと呼ばれていた。

 他にも、キノコ型エアクリーナー、剥き出しエアクリーナーなどと呼ばれることもあった。

 しかし、走行性能よりも快適さや燃費といった要素が重視されるようになるにつれ、チューニングやカスタムを行うユーザーも少なくなり、毒キノコも存在感を消しつつある。

■カタツムリ

 こちらも毒キノコ同様に見た目が由来の呼び名で、カタツムリの殻のように渦を巻いた形をしているターボチャージャー本体のこと。昭和のクルマ好きなら誰しも知っている用語だが、クルマのメカニズムどころかクルマにすら興味がない若者にとっては、カタツムリとクルマが脳内で結びつくなんてことはありえないのだ。

■砲弾マフラー+タイコ

 チューニングの定番の一つとしてマフラーを交換することも流行した。90年代に人気を博したのが円筒形のタイコが特徴の砲弾マフラーだ。これも若者にとってはほぼ死語的用語であることは間違いない。

 タイコとはサイレンサー(消音器)とも呼ばれ、排気音の調節や排気効率を左右する重要な部品。一般的にタイコは大きな楕円形状のものが多かったが、砲弾型マフラーは小ぶりな円筒形でスポーティな印象があり、純正のように真後ろに向けて排気するのではなく左右に角度をつけた斜め出しがかっこいいとされていた。

■ホワイトリボン/ホワイトウォールタイヤ

もはや会話が成り立たない!? ガラパゴス化しちゃったクルマ用語
白い部分がサイドウォール全体に及ぶものをホワイトウォールタイヤ、それよりも細い帯のものをホワイトリボンタイヤと呼び分けることもあるようだが、その基準は曖昧だ

 古い映画に登場するようなクラシックカーにはサイドが白くなっているホワイトリボン(ホワイトウォール)タイヤが装着されていた。

 イマドキの若者でなくてもタイヤの色は真っ黒が常識と思っている人は多いかもしれないが、実は本来タイヤに使われるゴムの色は白色や飴色。タイヤの黒さは耐久性を向上させるためにゴムに混ぜ込んだカーボンブラックと呼ばれる炭素の微粒子によるものだ。

 この技術が広がっていくなか、接地面だけが黒く、サイドはゴム本来の色がむき出しとなっているホワイトリボンタイヤが生まれた。日本では60年~70年代にかけてトヨタのクラウンや日産のセドリックに純正採用されたものの、ホワイトリボンタイヤは徐々に数を減らしていった。

 現在でもヴィンテージ風な見た目を好む一部のユーザーが愛好しているが、製品の数も少なく、若者に限らずその存在を知らない人も多くなっている。

■スパイクタイヤ

 現代では凍結路と言えばすっかりスタッドレスタイヤが主流だが、それ以前はタイヤのトレッド面(接地面)に金属製の鋲を打ち込んだスパイクタイヤが積雪の多い寒冷地を中心に普及していた。

 スパイクタイヤは凍結路でのグリップ力が高く、非常に効果的だったが、同時に路面に与えるダメージが大きいという欠点もある。路面の補修にコストがかかってしまうのはもちろん、削られたアスファルトが巻き上げられたことによる粉塵の被害もすさまじく、仙台市では粉塵が砂嵐のように舞い「仙台砂漠」と呼ばれるほどの社会問題になった。

 そしてついに1990年には「スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律」が公布され、スパイクタイヤでの走行がほぼ全面禁止された。国内タイヤメーカーもスパイクタイヤの製造を中止したためそのまま姿を消していった。ということで、平成生まれ以降の世代にはスパイクタイヤの存在を知らないという人が多い。

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