■日本から買い手は現れるのか?
何にせよ数億円レベルの購買欲を刺激するためには、その背景に強固なブランド力とそれを支える物語が必要なことは確かで、ピニンファリーナの立ち位置は今のところ微妙だ。ロータスよりは幾分強いとは思うけれど。
ただし、世の中にはこの手のハイパーカーをすべて揃えたいという超リッチなコレクターもいる。彼らがまず買って、その姿を日本の公道でも披露してくれたなら? そして、そのサービス体制に不安がないとわかれば? 積極的に欲しいと思う人もそれなりに出てくることだろう。
日本で最初の客になる。そんなチャンスもなかなかない。もっともそれはそれでブランドがこの先も続いてこそ。ひとつの賭けだ。
20年前にパガーニが成功すると思った人はほとんどいなかった。消えていったブランドはそれこそ数え切れないくらいある。ピニンファリーナという名前はロータスと同様に、そうやすやすとは消えないと思うけれど……。
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