納車の長期化や中古車相場の値上がりによって、「現在のクルマにもう少し乗り続ける」という状況が増えている。そんなときに気になるのがクルマのトラブル。愛車にもうしばらく元気で走ってもらうにはどうするか? すぐできる5つの小さなテクニックをお教えしよう!
文/ベストカーWeb編集部、写真/Adobestock(トビラ写真=doucefleur@Adobestock)
■特定の箇所に大きな負荷がかかることを避ける
【その1】据え切りはしない
クルマを長持ちさせるときの鉄則は、クルマの特定の部位に大きな負荷がかかることを避けること。中でも真っ先にあげたいのが、車庫入れなどでやってしまいがちな「据え切り」をやめることだ。
改めて据え切りとは、クルマが静止した状態でハンドルを切ることをいう。ひと昔前のパワステなしのクルマに乗ったことがある人なら、静止状態でハンドルを切ることがいかに大変か分かるはず。現代のクルマはほぼ100%パワーステアリング付きだから据え切りも簡単だが、こいつはクルマの足回りや操舵系に相当なストレスをかけるのだ。たとえ電動パワステであっても、この負荷は変わらない。
車庫入れでハンドルを大きく切るときは、超低速でいいからクルマを動かしながら行うこと。これだけで操舵系の負担はかなり減るはずだ。
【その2】1速での急加速はやめる
次は駆動系の負荷を考えよう。信号待ちなどから発進するとき、ブレーキを踏んでいる状態から間髪入れず急加速することはやめるべきだ。発進に使う1速ギアは大きな力を発生するため、それを受け止めるトランスミッションやデフの負担も増大してしまう。
現代のクルマの大半はオートマチックトランスミッションだが、発進の際にはまずブレーキから足を離し、クルマが自然に動き出す(これをクリープ現象と呼ぶ)のを感じながらアクセルをじわっと踏むこと。ほんの一瞬の「間」なのだが、これを待ってアクセルを踏むだけで駆動系のストレスは低減できるはずだ。
■日常の何気ない場面でクルマをいたわる
【その3】アイドリングストップはケース・バイ・ケース
環境負荷低減策として多くのクルマが採用しているアイドリングストップ。信号待ちなどが静かになり、その間排気ガスを出さない点は有意義なのだが、エンジンを再始動させるためバッテリーを酷使し、結果的にバッテリーの寿命を縮めているとなると考え物だ。総じてアイドリングストップ対応のバッテリーは高価なので、交換費用もバカにならない。
もしバッテリーに不安があるなら、アイドリングストップボタンをオフにして、アイドリングストップをキャンセルしよう。一度エンジンを切って再始動すると再びオンになってしまうクルマが大半だが、気付いたときにオフにする癖をつけるだけで効果はある。自治体によっては条例でアイドリングストップを義務付けているケースもあるが、信号待ちは適用除外とするケースがほとんどなので覚えておきたい。
【その4】段差の乗り越えはソフトに
コンビニや駐車場に入る際、歩道の段差などに勢いよく乗り上げる人がいるが、これも繰り返し行うと足回りのダメージとなる。ホイールやハブ、サスペンションブッシュに衝撃が伝わるし、前輪駆動の場合はドライブシャフトへの影響も心配だ。
歩道などに乗り上げる際には手前で十分に減速し、そこからわずかにアクセルを踏んで「よっこいしょ」という感覚で行うとよい。歩道を利用する歩行者などにも気が配れて安全でもある。
【その5】ときどき元気に走ってあげる
ここまでは「やっちゃダメ」の連続だったが、最後に言いたいのは「ときどきクルマも元気に走らせてあげよう」ということ。近所をちょこちょこ走るだけだったり、車庫に長く置きっぱなしにしたクルマは、不具合を起こすことも多いのだ。
できれば2~3か月に1回はドライブに出かけ、エンジンを高回転まで回す機会を作ってほしい。レッドゾーンまで引っ張るような必要はなく、「普段使っている回転域+α」で走れれば十分だ。もちろんその2で述べたとおり、1速での急加速はしないこと。3速、4速といったギアをうまく使おう。
いかがだったろうか。日常のなにげない場面でクルマをいたわることが、寿命を伸ばすことにも繋がる。次にクルマに乗るときはぜひ思い出してほしい!
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コメント
コメントの使い方当たり前すぎて、読んだ時間が無駄だった。