今や総合的に見てメリットばかりのLED
LEDの構造
いわゆる「発光ダイオード」のことで、電気を流すと発光する半導体(電気を通す導体と電気を通さない絶縁体の中間の性質を持つ)。異なる性質を持つP型半導体とN型半導体をくっつけて作られており、+側のP型半導体と−側のN型半導体に電気を流すと光を放つしくみ。
発光部は発熱しないが、強く発光させるために基盤に大電流を流すと基盤自体が発熱する。耐熱温度が80度以下と言われるLEDの発光部はこの熱に常にさらされており、基盤の発熱をいかに抑えるかが性能を維持させるのに重要。基盤の発熱を抑えるための、放熱フィンや冷却ファンをユニット後部に持つのはそのためなのだ。
LEDの特徴
■明るさ:年々明るさは向上し、今やHIDと同等。
■消費電力:12W、20W、21W、27W
■寿命:約10000時間
*新品状態から光量が70%まで落ちた時点を「寿命」と言う
■最大点灯までの時間:瞬時
■発熱量:光にほぼ赤外線を含まず、発光部は熱を持たないが基盤は発熱する。
■取り付けのしやすさ:HIDよりは難しくはない
ここまで読むと、スペック上は「こりゃLEDだな!」と思ってしまう。その選択はおおむね正しいが、LEDにも弱点はある。
降雪地域に住んでいる人は、せっかくのLEDがデメリットにも!?
発光部の発熱量に関しては、発熱量の高い順にハロゲン→HID→LEDとなる。となると、豪雪地帯のようにヘッドライトレンズにも雪が降り積もるような所では、せっかくのLEDもヘッドライトレンズへの雪の付着(雪が溶けにくいため)によって、本来の明るさを発揮できないこともある。
発光部がどんなに明るくても、すべての光を照射してくれないのでは意味がないので知っておいたほうがいいだろう。
重要なのは信頼できる製品とショップ!
また、安価な外国製LEDでも非常に明るいものがあるが、発光位置が純正ハロゲンバルブと異なるものも多い。実際、筆者も愛車の軽トラックのハロゲンバルブを暗く感じて「爆光!」とうたわれた大陸製LEDを装着してユーザー車検にのぞみ、見事!? 不合格となって結局ノーマルに戻して車検に通しなおした経験がある。光量は確かに爆光だったが……。
近くの整備工場のメカニックに聞いてみると「すごく明るいのは確かなんだけど、光軸がでない(光が拡散している)んだよ」と(泣)。
あ、そうそう、ヘッドライトバルブの取り付けは車種によって難易度が大きく変わることも伝えておきたい。バルブ交換のために、バンパーを外してヘッドライトユニットも外さないと無理! な車種があったり、そもそもバルブの後ろのスペースがあまりなくてバックスペースの必要なLEDには交換不可だったり……。
今や性能はHIDを凌駕するLEDもかなり多くなってきたし、取り付けは一般ユーザーでも可能とは言え、「確かな性能のもの」で「自分のクルマの規格(や取り付けスペース)にきちんと合ったもの」を選ぶことが大事。なので、おすすめは日本製LEDで、確かなノウハウを持ったプロショップにまずは相談ってのがベストじゃないでしょうか!
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