なんとフェアレディZのリサイクル料金は約1万円!! この金額の算定方法とは?

■リサイクル料は新車購入時に支払う そして手放せば帰ってくる

リサイクル料金は財団法人 自動車リサイクル促進センターが管理し、資金運用される(siro46@AdobeStock)
リサイクル料金は財団法人 自動車リサイクル促進センターが管理し、資金運用される(siro46@AdobeStock)

 こうしたリサイクル料金は、前述の通り原則として、新車購入時に支払うことになっている。

 そしてリサイクル料金を支払ってあるクルマを他の人に売る場合は、次の所有者の方から、車両価格に加えてリサイクル料金相当額を受け取る権利がある。
その後オーナーが何人変わっても、最終的にクルマが処分されるまでは、資金管理法人=財団法人 自動車リサイクル促進センターが管理し、資金運用される仕組みだ。

 行政や行政直系の公益法人による資産運用というと、運用失敗→巨額損失というのが定番だが、クルマのリサイクル料金の運用に関しては、「日本リサイクルシステム」のホームページに、次のような説明が掲載されている。

 『預託金はその運用方法が法律で制約されています。資金管理業務規程に規定された運用の基本方針に基づき、元本確保を前提として安全確実に管理します。具体的には、運用対象資産は国債を中心とした債券とし、満期保有を原則とします。(上記の考え方から、株式は運用対象にしていません。)

 年度毎の運用計画は資金管理業務諮問委員会(自動車リサイクル法で設置が義務付けられており、専門家や消費者代表等で構成されている中立の第三者委員会)の審議を経て策定し、四半期毎・年度毎の管理・運用状況は資金管理業務諮問委員会に報告し、公表します』

 一応、元本確保を明記しているが、運用失敗、損失=国民負担というのは、お上の常套手段なので、自動車ユーザーとしては、リサイクル料の管理が確実に行なわれているか、つねに目を光らせておく必要があるだろう。

■自動車のリサイクル率はなんと99%

エンジン、トランスミッション、ドアやフェンダーなどの外装部品、電装品など中古部品として再利用される(edojob@AdobeStock)
エンジン、トランスミッション、ドアやフェンダーなどの外装部品、電装品など中古部品として再利用される(edojob@AdobeStock)

 ちなみにクルマのリサイクルは非常に優秀で、エンジン、トランスミッション、ドアやフェンダーなどの外装部品、電装品など中古部品として再利用される再使用部品が20~30%。

 壊れたエンジン、触媒(貴金属)、バッテリー(鉛)、タイヤ、非鉄金属など、資源としてリサイクルが可能な部品は、「再資源部品」として活用され、これが全体の約15%。

 その他、専用のシュレッダーにかけて、鉄と非鉄金属に分類され「素材サイクル」となり、これがおよそ45%。

 最終的に埋め立て処分等に回されるのは、クルマ1台分のうち、わずか1%程度しかないので、リサイクル率は99%といわれている。

 また自動車リサイクル法を導入したことで、クルマの不法投棄も、かなり減少し、制度導入前(2004年)に比べ、40分の1以下になったというのも大きな成果といえるだろう。

【画像ギャラリー】なんとリサイクル率99%の自動車部品(4枚)画像ギャラリー

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