見栄? 最高速に効果あり?? クルマ好きおじさん大大大好きだったリアウイングの本当の役割

ただ、当時の本当の役割は、整流よりもやはり「かっこよさ」だったのでは??

 昨今は、スポーツカーであっても、以前のような巨大なリアウイングは見られず、GT-Rも、現行型フェアレディZもスープラも、控えめなスポイラーの装着だ。フェラーリやランボルギーニ、ポルシェ、パガーニやマクラーレンといったスーパーカーも、ド派手なウイングはほとんど見られない。やはり、クルマのスタイリングに対する意識の変化が大きいのだろう。むしろ美しいスタイリングを際立たせるため、高速走行している時だけ電動リアスポイラーが立ちあがるようにしていたりと、できるだけ目立たなくしている。

 リアウイングの廃止は、床下を流れる気流をコントロールしてダウンフォースを発生させるといった、代わりとなる空力テクノロジーが進歩していることも関係している。巨大なリアウイングは、今ほど空力技術が発達していなかった時代に、エンジニアたちが必死に考えたダウンフォース発生デバイスだったということだ。それらが、レーシングカーに取り付けられていることで、「速そう…」「かっこいい!!」というイメージをつくることができたというのが、市販車におけるリアウイングの本当の役割だったのではないだろうか。

マクラーレン初の量産PHEV「アルトゥーラ」。この美しさはウイングがないからこそではないだろうか
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