■大柄ボディで車内にゆとり! ベンツらしい高級感も魅力!!
車内は標準ボディでも充分に広く、頭上と足元にはタップリした空間がある。乗車定員はすべて7名で、1/2列目はセパレートタイプの2人掛けだ。3列目は3人分に区分される。
シートのサイズは大きく、座り心地は国産ミニバンに比べて硬めだが、腰をしっかりと支える。
国産ミニバンほど安楽ではないが、長距離を移動するときはVクラスの方が疲れにくい。
そして、ロングとエクストラロングのブラックスイートは、2列目にエクスクルーシブシートを装着して、ベンチレーター機能やフットレストも備わる。
この2列目シートは、グレードに応じて118万4000円でオプション装着できる。
エンジンは比較的オーソドックスで、直列4気筒2Lクリーンディーゼルターボだ。最高出力が163馬力、最大トルクは38.7kg-mだからパワー不足はないが、平均的な動力性能に留まる。
機能や装備の割に価格を抑えた買い得グレードは、V220dアバンギャルドロング(954万円)だ。
■国産車にないワゴン風ミニバンがVWにあるぞ!
VW(フォルクスワーゲン)のミニバンには、かつてLサイズのボディにスライドドアを装着するシャランが用意されたが、今は廃止されている。
3列シートのミニバンは、ゴルフトゥーランのみだ。売れ筋グレードのボディサイズは、全長が4535mm、全幅は1830mmで、全高は1670mmだ。
スライドドアは装着されず、後席側のドアは横開き式になる。従って国産ミニバンでは、今は廃止されているイプサムやウィッシュなど、ワゴン風のミニバンに相当する。
国産ミドルサイズミニバンに比べると、全高が低いこともあって車内は狭い。
身長170cmの大人6名が乗車して、2列目シートを後端までスライドさせると、3列目には大人が座れない。
2列目の膝先空間を握りコブシ1つ分まで詰めて、3列目の膝先に、ようやく握りコブシ半分程度の空間ができる。
3列目は床と座面の間隔も不足しており、腰が落ち込んで膝は持ち上がる。頭上の余裕もほとんどない。
3列目に座った乗員の足が、2列目の下側に収まるように配慮されているが、多人数で移動するなら片道30分までだ。
■ゴルフ譲りの走行性能の高さ! ディーゼルが選べるのも利点
国産のコンパクトミニバンの方が、多人数乗車時の快適性は高い。ただし1年に数回、短い距離を多人数で移動するため、本格的なミニバンを買うのはもったいない。
そのようなユーザーには、むしろゴルフトゥーランは合理的だ。ハッチバックのゴルフに準じた走行安定性を得ており、運転感覚は国産ミニバンを上まわる。
エンジンは直列4気筒1.5Lガソリンターボと、2Lクリーンディーゼルターボを用意する。
価格をハイライン同士で比べると、ディーゼルはガソリンよりも21万円高いが、動力性能が向上して燃料代は安い。
車両重量が1500kgを超えることを考えても、ディーゼルを推奨したい。TDIコンフォートライン(452万3000円)に、必要な装備をオプションで加える選び方がベストだ。
コメント
コメントの使い方Vクラスは乗り心地、静粛性がもろ商用トラックだからなあ…。ところが、グランエースはハイエースをベースにしているのに、乗り心地がちゃんと高級乗用車になっていて感動した。静粛性もVクラスの比ではない優秀さ。トヨタの器用さがよく伝わる。セダンやワゴンは輸入車に軍配が上がるものも多いが、ミニバンに関して、正直輸入車は日本勢の相手にならない。
ということは、記事中の車種はトヨタとプジョー・シトロエンとの共同開発ですので優秀ということですね