中古でも欲しい! 軽トラ界永遠の人気者
最後は生産が終了したいまでも人気を保つ軽トラを紹介したい。
●スバル サンバートラック(6代目)
1999~2012年に販売されていた“最後のスバル製軽トラ”が6代目サンバートラック。
このモデル最大の特徴はエンジン搭載位置にある。一般的には車体前部にマウントされるエンジンを後輪よりも後ろに積むRR(リアエンジン・リアドライブ)レイアウトを採用し、さらには軽トラでは珍しい4輪独立サスペンションが装備されていた。
この構成が生む走りのよさはそれまでの軽トラのイメージを覆すものであり、エンジン搭載位置もあいまって6代目サンバートラックは「農道のポルシェ」と呼ばれることさえあった。
現役時代から人気を集めていた6代目サンバートラックは、販売終了から10年以上が経過した現在でも、程度の良い中古車には150万円を超える価格がつくこともある。新車時の価格が最高グレードでも約119万円だったことを考えると驚きだ。
●ホンダ アクティ・トラック
6代目サンバートラックが農道のポルシェなら、「農道のフェラーリ」の異名をとったのはホンダ製軽トラのアクティ・トラック。
アクティ・トラックが農道のフェラーリと呼ばれた理由もエンジンの搭載位置にあった。エンジンは後輪の前、つまりミドシップにマウントされ、これはフェラーリに代表されるスポーツカーの王道レイアウト。
実際にアクティ・トラックは良好な前後重量バランスを獲得し、2WDモデルであってもしっかりとしたリアトラクションと優れたハンドリングを両立していた。
上の一文を読んだだけではまるでスポーツカーの説明のようだが、これは軽トラの話であるのが面白いところ。
こんな魅力にあふれたアクティ・トラックだったが、残念ながら2021年にシリーズの生産終了を迎えている。それによりホンダのラインナップから軽トラが姿を消すことになった。
ホンダを除く国内主要メーカーでは現在でも軽トラの販売を続けているものの、新車で購入可能な軽トラはダイハツ ハイゼットトラックとスズキ キャリイ、そしてそのOEMモデルだけになっている。
これには軽トラの主な購入層である農業従事者人口の急速な減少も影響しているという。そう、遊びグルマとしても魅力的な軽トラといえど、本来の実用車需要が減ってしまってはどうにもならない。
また、現代では自動車メーカーのグループ化が進み、今後の発展があまり期待できないカテゴリーのクルマは、グループ内の一社が製造するほうが効率も良い。こうした理由により、実質的な国産軽トラは2車種に絞られてしまった。
日本が誇る独自のクルマ文化と、ある意味で技術の結晶といえる軽トラが今後も継続されるよう、ダイハツ&スズキにかかる期待も大きい。
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コメント
コメントの使い方トヨタの軽自動車は全部ダイハツ製だし、タウンエース/ライトエーストラックはタイのダイハツ製。ダイナ/トヨエーストラックは日野製。ハイラックスはタイのトヨタ製と、国内のトヨタ工場製トラックって絶滅してたんだよね。日野と三菱ふそうの経営統合で、三菱ふそう製のトヨタトラックが誕生する可能性あり。
末期のサンバーから現行サンバーに乗り換えたけど技術の進歩を感じたね