トヨタ歴代社長の業績もスゴすぎ!! 14年ぶりの社長交代で大変革!? 今後の戦略も衝撃

■これからのトヨタが目指す道とは?

2023年4月の上海国際モーターショーで公開された新たな2モデルのbZシリーズ
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 今や、トヨタは国内1強の位置付けを強めるとともに、世界でもトップを独VWと競いながら世界一を確立させている。このトヨタの成長力を歴史的に追って見ると、苦難の時代を多く乗り越えてきている。

 1937年、豊田自動織機製作所(現・豊田自動織機)の創始者・豊田佐吉翁の長男、豊田喜一郎氏が製作所内の自動車部門を分社化する形で「トヨタ自動車工業」を創業。

 第二次世界大戦を挟み1950年に終戦後のドッジ不況による経営悪化と人員整理を巡る労働争議の責任をとって喜一郎氏が社長を辞任し早逝。従兄弟の豊田英二氏が1967年に社長に就任して現在のトヨタへと繋がる地盤を固め、英二氏は「トヨタ中興の祖」と呼ばれる。

 この頃から日本自動車産業をリードしたのがトヨタであり日産だった。野球のO・Nに対するT・Nと呼ばれる自動車のトップライバルだったのだ。もっとも日本のモータリゼーション進展のリーダー役は当初、日産自動車だった。

 トヨタは当時のトヨタ自工とトヨタ自販に分離していた工販を1982年に合併して「トヨタ自動車」を発足させ「豊田宗家」長男の豊田章一郎が社長に就いた。

 トヨタは章一郎体制でGMとの米合弁生産やレクサス米販売開始などグローバル経営基盤を固めて実弟の豊田達郎氏にバトンタッチ。達郎氏は国際畑で期待されたが病気で倒れたため、トヨタ自販出身の奥田碩氏が急遽、社長に登板した。

 非豊田家からの奥田氏抜擢は章一郎氏の慧眼。奥田体制は「トヨタの敵はトヨタ」とトヨタ社内に危機感を訴え、ハイブリッド車戦略を世界で先行させるなど21世紀へのトヨタ飛躍のステップを進め、張・渡辺と続いたプロパー社長によるトヨタ体制はグローバルトップを確保するに至った。

 だが、トヨタのグローバル拡大戦略は歪みを示し、2008年のリーマンショックで大きな痛手を受けて業績悪化、赤字転落という事態に陥った。

 2009年に章一郎氏の長男の豊田章男氏が社長に就いて、約14年ぶりの「大政奉還」となった。リーマンショックからの赤字転落と米国大量リコール問題を受けての「嵐の中の船出」だった。

 豊田章男前社長は「モリゾウ」のクルマ大好きな個性とともに「もっといいクルマづくり」を標榜して開発効率の大幅改善や原価低減に取り組み、HEV戦略を主体に世界覇権を明確なものとしてきている。2022年3月期の営業利益は過去最高の2兆9956億円を達成している。

 今回の豊田章男体制から佐藤恒治体制への移行は、トヨタの将来への布石とともにトヨタグループの拡大(ソフトウェアの取り込み、連携)で新たな時代対応を求めたものであろう。

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