■日産は単眼カメラで天下を獲りにいくのか?
【インテリジェントエマージェンシーブレーキ】
①リーフ、セレナ、エクストレイル、ノートなどに搭載されるシステム
システム構成:単眼カメラ
歩行者:夜間の対応はクルマによって異なると思われる
【長所】
・夜間の対応はJNCAPの試験を受けたクルマがないため不透明な部分もあるが、性能自体には関しては申し分ないものが多い。
・単眼カメラのみというシンプルなシステム構成のため、アライアンスを結ぶ三菱への供給も含め将来的には低コスト化が期待できる
【短所】
・自律自動ブレーキが80km/h以上では作動しない点
②スカイライン、フーガ、シーマに搭載されるシステム
システム構成:ミリ波レーダー
歩行者:対応なし
【長所】
・対車両への自律自動ブレーキの性能は高い
・ミリ波レーダーを使って2台前の先行車の動きも監視しており、先行車の急ブレーキによる玉突事故のような事故形態を防げる可能性を持っている。
【短所】
・歩行者に対応していない
日産の自律自動ブレーキもトヨタ同様に単眼カメラに統一するか、高級車用はミリ波レーダーと歩行者を認識するための単眼カメラも併用するなどの、前向きなシステム構成の統一を望みたい。
■ホンダは軽自動車の安全性能の底上げを図る
●シティブレーキアクティブシステム
搭載車 S660、N-WGN、N-ONE、N-BOXスラッシュ
システム構成 レーザーセンサー
※このタイプは30km/h以上のスピードでは稼働しないため、性能は現在の基準ではど厳しいところ
●ホンダセンシング
搭載車:N-BOX、N-VAN、フィット、シビック、CR-V、フリード、インサイトなどのホンダ車の多く
システム構成:単眼カメラ+ミリ波レーダー
歩行者:昼間は搭載車すべて対応、夜間は最新版なら対応
【長所】
・最新版であればJNCAPの試験項目にある夜間の歩行者や陰からの飛び出しへの対応を含め日本車トップクラスの性能を持つ。
また日本車では少ない歩行者との接触を避けるための操舵支援や対向車との衝突が避けられない際に減速して被害を軽減する機能も備える
【短所】
・名前は同じホンダセンシングでも夜間の歩行者や陰からの飛び出しへの対応で、クルマによるバラつきが大きい。ホンダも車種が多いので大変だとは思うが、なるべく早い性能の平準化を期待したい。
■マツダはシステムのアップデートがスピーディ
●アドバンストスマートシティブレーキサポート
搭載車:デミオ、アクセラ、アテンザ、CX-3、CX-8、RF含むロードスター
システム構成:単眼カメラ
歩行者:昼間は対応。夜間はアテンザ、CX-3、CX-8は対応するが、デミオとアクセラは不透明
●スマートブレーキサポート
搭載車:デミオ、アクセラ、アテンザ、CX-3、CX-5、CX-8
システム構成:単眼カメラ+ミリ波レーダー
歩行者:昼間は対応。夜間はアテンザ、CX-3、CX-5、CX-8は対応するが、デミオとアクセラは不透明
【長所】
・全体にJNCAPの成績を見ると満足できる性能を備える。
・マツダは車種が少なく、年次改良も多いというスバルと似た車種構成、社風のため、自律自動ブレーキがハード、ソフトともに進化するとフィードバックが早い。
・2ドアのスポーツモデルではレクサスLCとRCくらいしか採用例が浮かばない自律自動ブレーキが、本格的なスポーツカーのロードスターにも設定される
【短所】
・アドバンストスマートシティブレーキサポートは80km/h以上のスピードでは作動しない
・夜間の歩行者への対応が、もう少し対応できるスピードが高まるとなおいい(現在のマツダ車は40km/hが最高)。
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