デカいクルマ全盛の今だからこその渇望!! クルマは“小ぶり”が絶対いい!!

■使い勝手はバイク並み!? 断捨離的な割り切り感が一級品の走りを生む「ホンダS660」

 いつでもワクワクする、心が昂ぶる本格スポーツカーを追求するべく“Heart Beat Sport”をキーワードに開発された軽オープン2シーターのS660がデビューしたのは2015年4月。

 スポーティな走りをもたらすミドシップエンジン&リアドライブレイアウトの採用と引き換えに収納スペースは皆無に等しく、幌の開閉は手動だし、着座位置も低くて乗り降りもかなり大変……と、使い勝手はいいとはいえない(むしろ悪い!)。

 要するに、S660は走りに徹した趣味性が高い2シーターのオープンモデルであり、バイクに乗るような感覚で楽しむ割り切りが必要になるわけだが、それでも乗りたくなってしまう走りのよさこそS660の特筆すべきポイントといえる。

 エンジンは専用ターボチャージャーを採用した直列3気筒DOHCで64psの最高出力と10.6kgmの最大トルクを発生。

 組み合わせるトランスミッションもワイドレンジ&クロスレシオの6速MTとダイレクトな走りが楽しめるスポーツモードに切り替え可能な7速パドルシフト付CVTの2種類を設定し、走る楽しさを提供してくれる。

 加えて、最適な前後重量配分や軽自動車初の電子制御システムであるアジャイルハンドリングアシストによって曲がる楽しさももたらしてくれるなど、Heart Beat Sportのキーワードに恥じない走りを披露してくれるのだ。

 そんな唯一無二ともいえるスペックを誇ったS660は、残念ながら2022年3月に生産が終了。

 現在もその人気は健在で中古車市場においても安くて100万円前後から、モデューロXやトラッドレザーエディションといった特別仕様車に至っては200万~500万円という高値で取り引きされている。

■「スズキワゴンR」のガソリンエンジン搭載車が欲しければ、今のうちに買っておけ!

デカいクルマ全盛のいまだから渇望!! “小ぶり”が絶対いい!!
広く使える前席のパーソナルスペースと機能的で使いやすい後席の実用スペースを融合した軽ワゴンの使いやすさを表現するべく、個性的な3つのデザインが用意されたワゴンR

 群雄割拠の様相を呈し続けている軽自動車のトールワゴンだが、その元祖と聞いて思い浮かぶモデルはやはりワゴンRではないだろうか。

 そのデビューは1993年9月で個性的なデザイン、広く快適な居住空間、乗り降りがしやすいシート、使い勝手のいいラゲッジスペースなど、それまでにないまったく新しいタイプのクルマとして発売直後から高い評価と人気を獲得したワゴンR。

 1996年以降も車名別国内年間販売台数で6年連続全軽四輪車中第1位となり、1996年10月には発売後3年2カ月という短期間で累計販売台数50万台を達成するなど、元祖トールワゴンの異名に恥じない数々の金字塔を打ち立ててきた。

 そんなワゴンRはこれまでに5度のフルモデルチェンジを行い、現在は6代目に進化。

 2017年2月に発売された6代目では広くなった室内空間と軽ワゴンならではの使い勝手のよさをさらに向上させながら機能性とデザイン性を両立させた機能美を表現し、幅広い世代のライフスタイルとさまざまな価値観に対応する個性的なデザインを採用。

 また、発進時にモーターのみで走行できるマイルドハイブリッドを搭載し、軽量化と高剛性を両立させたプラットフォーム“HEARTECT”を採用することで、当時の軽ワゴンではNo.1の低燃費33.4km/Lも達成した。

 2021年9月には派生モデルとしてワゴンR スマイルをラインナップに追加。ワゴンRの特徴でもある広い室内空間と高い機能性はそのままに、スライドドアの利便性と個性的なデザインを兼ね備えたモデルとして幅広い世代から支持を得る人気の1台となっている。

 そんなワゴンRはフルモデルチェンジの噂が絶えず、しかもその際にはEV化されるのでは? とも囁かれているだけに、ガソリンエンジン搭載車が欲しいならいまのうちに買っておくのが吉かもしれない。

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