■名前は同じでもちょっと違う? それでもこの車名を使いたかった!
●トヨタ 86
2012年にトヨタから登場したFRスポーツカーには、まるでコードナンバーのような名称が与えられていた。
「86(ハチロク)」と名付けられたそのクルマは、1983年に販売が開始され、その操縦性の良さなどから現在でも高い人気を誇るAE86型スプリンタートレノ&カローラレビンのスピリットを継承していた。
実際、FR(フロントエンジン・リアドライブ)であることと、軽量なスポーツカーであること以外にAE86と新生86の共通点はなく、新生86の兄弟車であるスバル製モデルはBRZという独自の名称を持っている。
それでも「ハチロク」の名称が現行モデルに復活したというインパクトは十分で、新生86は成功車のひとつに数えられた。
現在は後継車のGR86が販売されていて、現代の若者にはAE86よりもなじみの深いハチロクとなっている。
●ダイハツ タフト
2020年にダイハツからリリースされた軽クロスオーバーSUVがタフト。
もちろん新規開発のクルマだが、実はこのタフトという車名が36年ぶりの復活だったのだ。
初代タフトは1974年に発売されたジープタイプのクロスカントリーカーで、1984年に登場した2代目もまた、初代を継承するクロカンモデルだった。
だが、長い沈黙の後に登場した3代目は、初代&2代目とは異なり、街乗り重視のクロスオーバーになっていた。
最初のモデルで用いられた車名のTAFT(タフト)はTough & Almighty Four-wheel Touring vehicleが由来で、現行モデルはTough & Almighty Fun Toolの略称なので、音の響きは同じでクルマの内容が違ってもある意味当然だが、偶然ではないこともまた事実だ。
■まるで違うクルマで復活した車名もある
●三菱 エクリプス クロス
三菱が販売しているエクリプス クロスは2018年デビューのクロスオーバーSUV。
しかし、このエクリプスという名は1989~2006年に三菱が販売していたスペシャルティクーペの名称でもあった。
クロスが追加されているとはいえ、同一メーカーのカテゴリーがまるで異なるクルマに同じ名称が与えられるのはかなり稀なことでもある。
ちなみに英語のエクリプスは「日食」を意味し、18世紀に驚異的な戦績を残したイギリスの競走馬の名称でもあるが、競走馬の名は日食の日に生まれたのが由来。
スペシャルティクーペのエクリプスはこの競走馬にもちなんでいるが、エクリプス クロスのほうは日食(=太陽と月の融合、つまりクロスオーバー)から命名されたという。
今回紹介したモデル以外にも、昔の名前が復活したケースはある。
機会があれば、そうしたモデルも取り上げていきたい。
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