今あってもけっこう使えるんじゃねー!! 役割を終えたのが惜しいクルマ装備5選

■シンプルだけど初心者ドライバーにはうれしい「コーナーポール」

今あってもけっこう使えるんじゃねー!! 役割を終えたのが惜しい装備5選
免許取りたての初心者や、ペーパードライバーなど、車幅感覚が身についていないドライバーにとって「コーナーポール」はとてもありがたい装備。とくに狭い路地での切り返しや駐車の際には頼もしく、安心感が高い

 昭和の頃は多くのクルマで付いているのを見かけた、左のフロントバンパーから伸びる棒状のパーツ。

 「コーナーポール」や「フェンダーポール」と呼ばれるこのパーツもまた、現代のクルマではほとんど見られることのない装備のひとつだろう。

 名前からもわかるとおり、その役割はコーナー=クルマの端がどのあたりにあるのかをわかりやすくするための目印となるもの。

 一見、ただの棒ではあるものの、左フロントを擦ったり、ぶつけたりする危険性はある狭い場所での切り返しや駐車の際、車幅の間隔が分かりやすいのに加え、通常の走行時でも車線のなかで自分がどのあたりを走っているかの把握もしやすい。

 そのため、免許取りたての初心者ドライバーや、クルマの運転から遠ざかっているペーパードライバーにとって、「コーナーポール」は実に頼もしい存在であったわけだ。

 平成の時代までは純正オプションとして存在していた「コーナーポール」ではあるものの、車幅感覚が把握しやすいコンパクトなスタイルのクルマが多くなってきた現代では、その必要性があまり高くなくなってしまった。

 さらにコーナーセンサーやカメラなど、いわゆる安全装備の充実もその絶滅に拍車をかけることに。

 とはいえ、その機能性の高さに加え、シンプルで故障の可能性が少ない「コーナーポール」には、まだまだ需要があるはず。

 長年「コーナーポール」が付いたクルマに乗り続けている高齢ドライバーがクルマを買い換えた場合、再びその取り付けを希望するケースも多いといい、運転に不安にある人が安心感を得るという点においても、大いに役に立つはずだ。

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■アウトドアブームの今こそ需要がある!?「回転対座シート」

 1990年代~2000年代に巻き起こったミニバンブーム。

 この時代には、車内での居住性や快適な空間を演出するために、様々な装備が生まれたが、なかでもまるでリビングに居るかのような気分にさせてくれたのが「回転対座シート」だ。

 「回転対座シート」は、文字どおり2列目のシートを進行方向に対して後ろ向きに回転させることで3列目と対面状態にできるシートのことで、ブーム時には多くの車種で採用され、定番化していた。

 なかには2代目ステップワゴンのように、運転席と助手席が後ろに向き、2列目シートの背面をテーブルとして使用できたものもあり、まさに動くリビングを体現するものであった。

 とはいえ、限られたミニバンの車内スペースを考えれば、大人4人が対面して座るには少々窮屈であることは間違いなく、シートを回転させる作業も思いのほか億劫に感じてしまうことも。

 こうした背景もあり2000年代後半には「回転対座シート」はほぼ絶滅。快適さの追求という役割は、キャプテンシートや折り畳み式のセンターテーブル、オットマンといった装備がその後担っていくこととなる。

 現行モデルでは見ることのできない「回転対座シート」だが、コロナ禍を経て盛り上がったアウトドアレジャーや車中泊といったブームが続く現代であれば、案外需要があるのでは? と思える部分も。

 大人ふたりと子どもという組み合わせであれば、足元の狭さも気にすることもなく、面倒な座席の回転も、電動化などでより便利にすることも可能なはずだ。

 さまざまな事情で姿を消していったクルマの装備のなかには、今回紹介したもの以外にも、今の目線で復刻すれば案外イケる! というものが少なくない。メーカーのみなさんにはぜひそうした装備に目を向け、もう一度日の目を見るようにしてほしいものだ。

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