スカイライン 400Rは欧州勢を蹴散らせるか? 伝統のスカGターボ蘇る??

対BMW&ベンツ比較「問題はハンドリング」

エンジンではBMW330i、メルセデスC200を圧倒するスカイライン 400R。その他の部分も含めた総合力では強豪に並び立てるか?

 ということで、こちらも渋滞ハンズオフが付いた(400Rには装備されないけど)BMW330iとメルセデスC200を乗り比べよう。

 はっきり言ってこの2台、エンジンでは400Rの敵ではない。330iは直4、2Lターボで258ps/40.8kgmのスペックだが、8速ATとの相性がよく意外に加速は元気。

 C200は直4、1.5Lターボ+48Vマイルドハイブリッドで184ps/28.6kgm+9速AT。低速域のレスポンスはいいがMAXパワーは比べるまでもない。

 ではシャシー性能ではどうよ? 乗り心地、コンフォート性のトップはC200。フロントダブルウィッシュボーン/リアマルチリンクが効いている。振動感のないボディはさすが。

 続いてスカイライン GT、次に400R、そして330i。330iとスカイライン両車はランフラットタイヤで乗り心地的には不利なのだが、スカイラインはなかなかやる。

 しかし、問題はハンドリングだ。スカイラインにはステアリング・バイワイヤのDASが採用されている。サスペンションの動きは減衰力電子制御のダンパーによってストロークを出しながら制御されていてマル。

 しかし、400Rはコーナリング中の切り足しが鈍い。そしてフロントタイヤの限界がわかりづらい。だから思い切ってコーナーに飛び込めないのだ。

欧州勢に並ぶにはやはりハンドリングの向上が必要か。2014年発売と古くなりつつあるだけに、次期型での抜本的な刷新にも期待

 欧州2台はそのあたりがさすが。限界値を掴みやすいので一発でコーナリングラインに乗せることができる。

 また、330iは前後バランスがよく、前後のタイヤグリップ限界値が同じレベルに仕上がっていて、ステアリングかアクセルの操作でフロントが限界値に達するのかリアが来るのか? がわかりやすく、運転操作で使い分けられる。

 このあたりが田舎道最高速100km/h、そしてアウトバーンで育った実力差なのだろう。ただし、400Rのブレーキングは強力で4車中トップ。

 今回プラットフォームはこれまでのモノ。DASも進化しているが、そろそろプラットフォームごと欧州勢に対抗できるものを作ってほしい。

【画像ギャラリー】歴代最強400馬力の咆哮! スカイライン 400R

■スカイライン 400R 主要諸元
・全長×全幅×全高:4810×1820×1440mm
・ホイールベース:2850mm
・車重:1760kg
・エンジン:V型6気筒ツインターボ、2997cc
・最高出力:405ps/6400rpm
・最大トルク:48.4kgm/1600-5200rpm
・トランスミッション:7速AT
・価格:562万5400円

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