■足回りと各部のセッティングにホンダの本気を感じる
高速周回路から、今度は路面の悪く細く曲がりくねった欧州路に乗り入れる。こちらが今回の試乗での一番のキモとなる。何と言ってもフィットの日常域となる道路なのだから。
ここでまず感じることは非常に乗り心地がいいこと。今回サスペンションに関しては、低フリクションサスを謳っていて、乗り心地にかなりフォーカスしている。フロントのブッシュやリンクを低フリクション化しているとのこと。つまり、まぁ柔らかくしたんだろうと思います。
リアに関しては、ダンパーマウントを2つ内蔵しているタイプにして、大きなショックと中小のショックを分散して受け止めるようになっている。これら前後のバランスがとてもよくて乗り心地が非常にいい。
ホンダ車は、最近N-WGNなどからもわかるように、サスペンションを動かして、しかもコーナリングでは大きくロールさせずハンドリングの面ではしっかりと深い操舵まで追従するようになってきた。このあたりが新型フィットではしっかりと具現化されていて、欧州路の低中速ワインディングのハンドリングもかなりいい。
特にハイブリッドは、モーターゆえにアクセルのオンオフのピックアップがいいので、ステアリングワークとアクセルワークでコントロールしてる楽しみがある。ステアリングシステムは、バリアブルギアレシオを採用していて小舵角ではゆっくり、大舵角ではクイックになる設定となっている。
ひと通りの試乗して感じたのは、これも最近のホンダ車には共通している部分だが、走行中の室内静粛性が高い。耳障りなノイズが本当に少なくて疲れない。
ハイブリッドシステムはインサイトと共通しているものだが、新型フィットのエンジンルームに納まるように小型化するべくすべてが新開発。このあたりホンダらしい技術力を見た。
新型フィットは、心地よいことをテーマに開発されたというが、まさにその言葉通りのモデルに仕上がっていると感じた。 2月発売の新型ヤリスと新型フィットの戦い、これはかなり興味深い戦いになりそうだ。
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