■ドイツ車と違うのはハンドリングだ!!
ぜんぜん違うのはハンドリング、より正確に言えば操安性を作り込んでゆく”センス”だ。ドイツ車(とその影響下にある日本のスポーツモデル)のハンドリングは、リニアなレスポンスと強靭なスタビリティが目標。
常に高いボディ剛性と正確なサスペンションの動作を追い求めている。メガーヌGTで箱根を飛ばすと、いままで至高のものと思っていたこの価値観ががらがらと崩壊する。
交差点などの低速大舵角コーナーではお尻をヒョイとアウトへ放り出す軽妙な小回り感覚が面白いし、速度を上げるにつれて操舵フィールは素直でニュートラルに変化し、知らぬ間に後輪のスタビリティもガシッと落ち着いてくる。
ドイツ系スポーツが理詰めでハンドリングを作り込んでくるのに対し、もっと有機的というか動物的というか、ドライバーがテキトーな操作をしてもクルマ側が上手に受け止めてくれて、結果として正しいラインをそれなりの速度でトレースしてくれる、いわばユルい楽しさと表現したいハンドリング感覚があるのだ。
ぼくがいつもルノーのクルマ作りで感心するのは、決して高級な材料は使っていないのに”シェフ”のセンスで美味しい料理に仕上げる編集の上手さ。メガーヌGTの走りの楽しさなんか、まさにその典型だと思いますね。
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