■スカイラインHT RSと筑波ラップは同タイム
ランサーEXターボの筑波サーキットラップは1分17秒46だ。これはスカイラインHT RSと同じでスカイラインHT GTターボESの1分19秒89やセリカXX2800GTの1分18秒49よりも速い。これは硬められたサスペンションとアドバンHFタイプDタイヤによる。
とにかくロールは最小で、常に安定したコーナリングフォースをとる。しかも、タイヤのグリップはとてもこれが公道用のタイヤとは思えないくらい高いから、スティアリングの応答性がすこぶるよい。
大パワーと硬められたサスペンション、そして比較的限界の低いリアサスペンションの組み合わせは、LSDがついたことで、実に楽しいコンビネーションを見せる。
アドバンHFDは、コーナリング中にトルクをかけると粘っこく滑り出す。それでカウンターを当て、なおもトルクをかけていくという寸法だ。
私が昨年ホッヘンハイムサーキットでトライしたフォード/カプリターボが、まったく同様のクルマだった。とにかくランサーEXターボは“曲がり”に強いクルマだと評価したい。
もちろん、そのいっぽうで乗り心地は代償を払わされる。ひどくはないが、かなり荒い。特に低速は辛い。それでも、私はいいじゃないかと思ってしまう。150万円を切る価格で、これだけ楽しめるクルマはそうはない。
現在の日本のルールでは許されないが、15インチのアルミホイール&タイヤを装着し、樹脂のオーバーフェンダーを付ける、さらに車高もわずかに下げてトランクリッドにラバーのスポイラーでかなり、かっこよくまとまると思う。もちろん、ボディからはターボの文字をすべて取り去りたい。
◎ランサーEX1800GSRターボ
- 全長:4230mm
- 全幅:1610mm
- 全高:1385mm
- ホイールベース:2440mm
- エンジン:直列4気筒SOHC
- 排気量:1795c
- 最高出力:135ps/5800rpm
- 最大トルク:20.0kgm/3500rpm
- トランスミッション:5MT
- サスペンション:ストラット/4リンク
- 車重:1025kg
- 価格:149万2000円
- ※グロス表記
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