セレナe-POWERは46万円高の価値はあるのか!? 最速公道初試乗!!


■3列目は標準車より狭い!? 標準車との価格差は実質39万円

 セレナはミドルサイズミニバンの中でも最高水準の広い室内を備えるが、居住性は確認したい。前述のように1列目シートの下に駆動用電池が搭載され、2列目に座った乗員の足が収まりにくいからだ。

 その分だけベース車に比べると、2列目のスライド位置が後方に寄り、3列目シートの足元を狭めている。

 それでも車内が広いから多人数乗車が窮屈になる心配はないが、居住性がベース車と同じとはいえず、e-POWERは少し見劣りする。

 また1列目の下に駆動用電池を搭載したことで、運転席と助手席の間が持ち上がった。そこでトレイを設置したが、1/2列目間の移動はしにくい。

 そしてベース車では2列目の中央部分が1列目の間までスライドして収納設備として使えるが、e-POWERでは前述の理由でこのロングスライド機能を設けられない。

 そこで2列目をセパレートタイプのキャプテンシートにした。ロングスライドが不可能なら、ベンチシートにこだわる必要もないからだ。

2列目はキャプテンシートになる。バッテリー搭載の影響で3列目の足もとは標準車比で少し狭くなる
2列目はキャプテンシートになる。バッテリー搭載の影響で3列目の足もとは標準車比で少し狭くなる

 従ってセレナe-POWERは2列目がセパレートの7人乗り、ベース車はベンチタイプの8人乗りとなる。シートの配列も含めて選び分けたい。このほかセレナe-POWERのメリットとして、安全&運転支援機能の向上もある。

 e-POWERにはハイ/ロービームの自動切り替え機能が備わり、道路標識をモニター画面に表示する機能は、進入禁止に加えて一時停止と速度表示にも反応する。つまり現時点では、安全装備もe-POWERが進んでいる。

 価格は試乗したe-POWERハイウェイスターVが340万4160円、標準ボディのe-POWER・XVが312万8760円だ。ベースのセレナに比べるとe-POWERは46万円ほど高いが、減税額も含めると39万円に縮まる。

 この実質価格差を燃料代の差額で取り戻せるのは11万kmを走った頃だ。これはハイブリッドとノーマルエンジンの損得勘定では、短い部類に入る。

 セレナe-POWERは、前述のようにベース車に比べて走行性能、加速の滑らかさ、静粛性も優れているので、予算に余裕があるなら積極的に選びたい。

 また標準ボディのe-POWER・XVを選べば、価格はベース車のハイウェイスターVセレクション(293万4360円)に近い。e-POWERを選ぶ代わりに、ボディをハイウェイスターから標準仕様に切り替える買い方も検討すると良いだろう。