トヨタ カローラFX-GT試乗 日本初の2BOXツインカム! 【徳大寺有恒のリバイバル試乗記】

■コントローラブルで扱いやすいハンドリング

 ツウィンカムエンジンを与えられたカローラFX-GTは足回りも違う。スプリング、ショックアブソーバー、スタビライザーの強化はもちろん、ボディ3カ所に設けたパフォーマンスロッドによってボディ剛性がアップしている。

AE86レビン/トレノに搭載される4A-GEU、1.6ℓDOHCエンジンを横置きにしたのが4A-GELUで、レビン/トレノもFFになって以降は4A-GELUの型式になった
AE86レビン/トレノに搭載される4A-GEU、1.6L DOHCエンジンを横置きにしたのが4A-GELUで、レビン/トレノもFFになって以降は4A-GELUの型式になった

 若干、FFとしては重い930kgの車重であり、パワーウェイトレシオは7.15と890kgのシビックSiの6.59に比べると落ちる。

 そのことは、カローラFX-GTが16秒32に対してシビックSiが15秒70という0~400m加速タイムにも表れているが、むしろシビックSiが速すぎるのであって、FX-GTのタイムは相当に速い。

コックピットのデザインはFFカローラセダンと共通だが、TWINCAM16と入った革巻ステアリングがおごられた
コックピットのデザインはFFカローラセダンと共通だが、TWINCAM16と入った革巻ステアリングがおごられた

 そしてカローラFX-GTのよさはコントローラブルなことだ。筑波サーキットを攻めた際でも、スロットルオフのテールの流れはスムーズで、流れるスピードも適度だ。

 パワースティアリングがついていてトルクスティアは小さく、等長ドライブシャフトを持っていないが、コーナーリングの脱出時にパワーをかけてもスティアリングに伝わる不自然な力は最小だ。

フロントに7ウェイのスポーツシート、リアには8段階リクライニングの2分割シートが採用され実用性をあわせ持つ
フロントに7ウェイのスポーツシート、リアには8段階リクライニングの2分割シートが採用され実用性をあわせ持つ

 ひと言でいえば、乗りやすいのだ。シビックSiに比べるとマイルドだが、街乗りでも扱いやすいということが個性になっている。

 実用性、特にリアシートの広さはシビックSiのほうが、少しよく、スターレットSiやシャレードターボといった下のクラスを含めると、FFのスポーティカーの明るい未来を予感させる。

筑波サーキットを攻める徳さん、足周りは比較的マイルドだが、コントローラブルで扱いやすいセッティングだ
筑波サーキットを攻める徳さん。足周りは比較的マイルドだが、コントローラブルで扱いやすいセッティングだ

◎トヨタ カローラFX-GT 主要諸元

全長:3970mm
全幅:1635mm
全高:1385mm
ホイールベース:2430mm
エンジン:直4DOHC
排気量:1587cc
最高出力:130ps/6600rpm
最大トルク:15.2kgm/5200rpm
トランスミッション:5MT
サスペンション:ストラット/ストラット
10モード燃費:13.4km/L
車重:930kg
当時の価格:136万5000円
※グロス表記

本誌テスト結果
0~400m:16.32秒
0~100km/h加速:30.52秒
筑波サーキットラップタイム:1分17秒52
最高速:186.85km/h

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