■トヨタスープラRZ(2002年式)
ファストバックのグラマラスなスタイルがセクシーなA80スープラ。そのイメージからアメリカンな味付けの豪華なスペシャルティカーと思っていたが、ドライバーを包み込むようにレイアウトされたコクピットに収まると、これが本物のスポーツカーであることを意識させる。
試乗したのは、トップモデルのRZ。ドイツ・ゲドラグ社製の6速MTを日本初搭載したことも有名だ。
搭載するエンジンは、名機と名高い2JZ-GTE。量産エンジンながら、意外にもスープラとアリストにしか搭載していない。まさに選ばれたクルマのためのユニットだったのだ。
とはいえ、気難しさなどとは無縁。
3Lの大排気量から、発進はもちろん、中間加速も良く、実は3台の中で最も扱いやすい。街中では大型セダンのような従順さも見せてくれる。ただひとたびアクセルを開けると、ツインターボが本領を発揮。鋭い加速が味わえるという、まるでジギルとハイドのようなキャラクターなのだ。
まさにトヨタ車の異端児といえる。スープラが多くのファンから愛される理由は、ここにあるのかもしれない。
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■日産スカイラインGT-R Vスペック(1999年式)
R32とR33と続いた第2世代GT-Rの完成形といえるのが、このR34だ。
当時としては画期的な液晶モニターのインフォテイメントシステムを備えるなど、日本車らしいハイテクのスポーツカーだった。
ブリスターフェンダーや大型のエアロパーツなどベースのスカイラインとは一線を画す迫力のスタイリングは、今も健在だ。
GT-Rの最大の魅力は、スカイライン伝統の直6の最高到達点ともいえるRB26DETTの回転フィールだろう。その澄んだ音は何物にも代えがたく、日産が直6を止めてしまったことが悔やまれる。
このエンジンフィールが街中を流すだけでも、十分堪能できるのも嬉しい。
スカイラインと基本を共有するので、インテリアは、スポーツというよりもGT的。ただR34は、第2世代の中でも最も性能を重視しており、32や33よりもメカニカルな精密さを感じさせる。
これまで現行型のR35GT-Rについて「それまで(第二世代)のGT-Rとは別物」と思っていたが、今回R34にじっくり乗って実感した。「GT-R」と名のつくモデルは「より高みを目指そうとするスタンス」が共通している。これこそ歴代GT-Rに受け継がれるスピリットなのだと改めて学んだ。
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