んんん!? CとEのクーペが融合!? 新型CLEは超絶メルセデスなクーペだぜ

んんん!? CとEのクーペが融合!? 新型CLEは超絶メルセデスなクーペだぜ

 2024年3月に発売されたメルセデスベンツ CLE。CクラスとEクラスに設定されていたクーペを統合したのがこのCLEだ。優美かつ堂々たる風格を持つこの新型クーペに早速試乗。ミディアムクラスとなる最新2ドアクーペの実力は?

※本稿は2024年4月のものです
文:島崎七生人/写真:平野学、メルセデス・ベンツ日本
初出:『ベストカー』2024年5月26日号

■CLEがいよいよ日本登場!

2024年3月に発売されたメルセデスベンツ CLE
2024年3月に発売されたメルセデスベンツ CLE

 今までCクラス、Eクラスのそれぞれに設定のあったクーペを統合、新モデルとして誕生したのがこのCLEクーペだ。

 軽く遡ると、往年の123、124の頃のミディアムクラスクーペを源流に、初代Cクラス(W202)時代に初代CLK(2世代続いた)が登場。その後継車としてEクラスクーペとCクラスクーペが個別に設定され、何周か回って、今回、再びひとつのモデルとして集約された経緯となる。

 この新型CLEだが、実車のボディサイズは全長×全幅×全高=4850×1860×1420mmと、3サイズは従来のCクーペよりEクーペに近く、全幅は同数値、ホイールベースも10mm短いだけ、全長はCLEのほうが20mm長い。停まっているのを目の前で眺めると、実に堂々としている。

 デザインはここ最近のメルセデス・ベンツのトレンドに則してスリークで、“気持ちのいいカタチのクルマ”にまとめられた。逆スラントのシャークノーズ、フード上のパワードームなどのデザイン要素はここ近年のメルセデス・ベンツではおなじみだ。

 さらにCLEでは、ふくよかな前後フェンダー上のそれぞれに浅くプレスラインが入れられ、優美で繊細なニュアンスもいい。

 インテリアは現行Cクラスに準じたデザイン。ただしシートは専用デザインで、ヒーター、ベンチレーションなどが付く。後席は+2で、乗り込む際(や後席に手荷物を載せる際)に便利な、ストラップを引くと電動で背もたれが前倒しになる機能付き。

 それと音声認識が“ハイ、メルセデス!”の声かけが不要に進化(=Just Talk機能)。試しに「窓を少し開けて!」と頼んでみると、サイドウィンドウが4cmくらいスッと開いた。

■大人の余裕を感じさせる品格ある走り

走行モードをあえて切り替えずとも低速から力強く、ストレスなくスピードも上げられる余裕の走りが味わえる
走行モードをあえて切り替えずとも低速から力強く、ストレスなくスピードも上げられる余裕の走りが味わえる

 そして走りは当然、メルセデス流。基本フラットライドで、連続可変ダンピングシステムを搭載した試乗車は、大小さまざまな路面からの入力にもイナシを利かせ、常に穏やかな乗り味を保つ。

 また後輪操舵は不自然な挙動は一切なく、そのうえで何と5.0m(ドライバーズパッケージ〈オプション〉装着時)と、前輪がよく切れたC124(5.1mだった)を上回る最小回転半径=実用度の高さも実現している。

 搭載エンジンは2Lの4気筒ターボ(204ps/32.6kgm)で、これに瞬時に23ps/20.9kgmの電動ブーストを利かすISGと9速ATの組み合わせ。走行モードをあえて切り替えずとも低速から力強く、ストレスなくスピードも上げられる余裕を感じさせる特性だ。

 ヤル気満々の高性能スポーツカーとはひと味違う、まさに大人のゆとり、嗜みが味わえるクルマ。さしずめタイトルをつけるなら「大人のクーペの魅力再発見」といったところか。

●メルセデスベンツ CLE200クーペ スポーツ 主要諸元
・全長×全幅×全高:4850×1860×1420mm
・ホイールベース:2865mm
・車両重量:1760kg
・エンジン:直4DOHC 1997cc
・最高出力:204ps/5800rpm
・最大トルク:32.6kgm/1600-4000rpm
・モーター最高出力:23ps/1500-3000rpm
・モーター最大トルク:20.9kgm/0-750rpm
・トランスミッション:9速AT
・WLTCモード燃費:14.5km/L
・価格:850万円

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