ホンダ「N-BOX」は2代目登場後も継続して日本のトップセラーを誇っている。その牙城を切り崩す刺客として投入されたのがトヨタ「ルーミー」である。2車を比較してみると、似て非なるところもあるようなので、徹底比較してみた
軽スーパーハイト系ワゴンの独走を許さじと急遽開発・発売された、トヨタ「ルーミー」。狙いは当たり、見事軽スーパーハイト3強の一角をを崩した。しかし、3強から転落したのがダイハツ「タント」と同士討ちになったのが皮肉だ
ボディーサイズでは小型車のルーミーが当然大きい。ただしホイールベースはベースとなるパッソと共通の2490㎜となり、軽のN-BOXよりも短いのだ。さまざまな制約により、ベース車の嵩増しで開発せざるを得ない辛さが見える
N-BOX。初代のヒットにより、2代目も気合とおカネをかけて開発された。それゆえ、軽スーパーハイトワゴンとして群を抜く出来だ。日本一の売れゆきもうなずける・・が、売れても儲からないところが、ホンダとしても頭痛の種らしい
ルーミーのインパネ。パーツの供用や直線的なデザインで質感はN-BOXに及ばない。また走行時のドラミング音対策が甘いなど、アラがちょっと目につく
N-BOXのインパネ。限られたスペースをうまく活用しつつ、質感も備えているところはさすが王者!ただメーター、センターディスプレイとも高さがあるので、若干圧迫感を感じることもある
ルーミーの荷室(後席を畳んだ状態)。後席がダイブインするため、フラットなフロアを実現。しかもシート裏面は防汚仕様となっていて自転車等も遠慮なく積載可能だ。ツールとしての使いやすさはピカイチなのかもしれない
N-BOXの荷室(後席を畳んだ状態)。センタータンクゆえの低床を実現し、荷物は積みやすい。またスライドドア含め室内への出っ張りが少なく、限られたスペースを最大限使用可能だ。しかし汚れには気を遣いそうだ
スペースに優れるこのタイプのクルマはボディも大柄となるため、重量が嵩む(一見軽快に動くスライドドアも実はかなりの重量物)。よって街乗りのみに限定される使用方法でない限り、ターボ車がお薦めとなる
軽を持たないトヨタを慌てさせるほどの人気となったN-BOX。スズキは軽のスペーシア、小型車のソリオとも人気だ。最近は同じ形ながらそれぞれ個性を打ち出してきている。このクラスをご購入の際にはぜひ比較検討されたし!