生コンを配管やホースを通じて圧送するコンクリートポンプ車。このほど日本とドイツのメーカーが相次いで投入した新型モデルに迫った
極東開発工業が昨年11月に発売した新型「ピストンクリート PY120B-26D」。従来型と同じGVW17t級の大型2軸シャシーがベースだが、ホイールベースを400mm短尺化することで機動性を向上している
メインポンプの改良により最大吐出量を向上。また、各部に搭載したセンサーによる制御を新たに採用することで、現場で多用される50〜60立方メートル/hの実用域の圧送性能を向上。従来と同じ吐出圧力で従来以上の吐出量を圧送することができるようになった
新開発のM型4段屈折式ブームは、従来ブーム内蔵式としていたリンク機構を外部に移設。ブーム本体のスリム化とともに、素材や板厚の見直しにより軽量化。一部には高張力鋼板を新たに採用し剛性も高めている
リアアウトリガーはA型(ハの字型)に変更。車体後端部のホッパー内部にあるSバルブ(ポンプの吸い込みと押し出しの切り替えを行なう装置)の振動低減を図る
プツマイスター・ジャパンが今年5月に公開した新型「BSF27-4・12H」。日本市場をターゲットに日本とドイツのチームの合同で開発。コンパクトな大型2軸シャシーに新開発のブーム、ペデスタルを搭載する
ポンプは同社自慢の高性能ショックレスメインポンプとドライブシリンダーを採用し振動を低減。高低圧切り替えオプションを採用しており、低圧時82立方メートル/h、高圧時111立方メートル/hの最大吐出量を誇る
アウトリガーは日本の環境に合わせて設置時のコンパクトさにこだわった設計。設置幅はフロント5.8m、リア2.6mと大変コンパクトである
新開発のブームはZ型の4段屈折機構を搭載。ブーム配管は片側レイアウトで、クラス最長となる最大地上高27m級を実現している
メカニカル感あふれるブーム部分。ひとつの機能に特化した機械にはある種の美しささえ感じられる