初代エスクードは1988年に3ドアモデルより販売が開始された。当時ほぼ空白地帯であった小型SUV(RV)の世界に本格的なモデルとして投入された結果、大ヒットとなった
1990年には5ドアモデル「ノマド」が登場。こちらも大ヒットした
1994年以降エスクードはバリエーションの拡大を続け、2L(V6、L4)エンジンや2.5(V6)、さらに2Lディーゼル(マツダ製)までラインナップされた
1997年に2代目へバトンタッチ。北米シボレー向けの輸出も意識したためか、初代のエッジの効いたスタイルから丸みを帯びたスタイルへ変貌。残念ながら日本では不評で一気に販売台数を落とす結果に
2000年以降マイナーチェンジを重ね、質感を上げる努力は重ねてきた。また、ヘリーハンセンリミテッドや山本寛斎氏とのコラボモデルも発売するなど意欲的に特別仕様車を投入した
2代目のリアビュー。この角度から見ると初代後期の面影もあり、決して悪くはない。走りも本格的で他車の追随を許さない。でも顔が……の惜しいモデルだった
3代目は2005年に登場。3代目はシャシーをラダーフレーム一体型モノコックボディとしたうえで大型化を果たした。4WDはフルタイム化されたものの、引き続き複変速機も搭載され、走りの点でも本格的だった
室内もボディの大きさを活かし、広大なスペースを確保。ただ、内装はすべてのスズキ車に繋がるシンプルさを貫いた。見方を変えればそっけないだけなのだが
4代目は2015年に登場。完全なモノコックボディとなるとともにダウンサイジング化を敢行。生産も日本からハンガリーへ移管された。エンジンは当初1.6Lで登場したが、2018年よりブースタージェットターボエンジンへ変更された
ダウンサイジング化の一番の恩恵は軽量化だろう。重いラダーフレームも廃されたことから車重は1.2トン程度とSUVとしては異例の軽さを実現!!
ビターラマイルドハイブリッド仕様の室内。奇をてらったものはいっさいなく、マニュアル仕様で成立するのもマイルドハイブリッドならではだ
ハンガリーのマジャールスズキ。スズキの欧州生産拠点である。1992年生産開始、今は24万台/年の生産能力を持つ。ビターラ/エスクードの他スイフトやS-CROSSを生産。昨年の生産台数は約10万台とコロナ禍で生産は半減。1日も早いフル稼働を願っている
マジャールスズキ期待の新型SUV「S-CROSS」にも触れておく。先代の「SX-4 S-CROSS」よりもよりSUVらしさを身に付けた。ビターラ同様マイルドハイブリッドの他今年中にストロング・ハイブリッド仕様も追加される
インテリアはスズキの最新仕様に沿ったもの。9インチのディスプレーオーディオも装備されるほか、全車速追従機能付きアダクティブ・コントロールも装備された