エクステリアは80年代をリードする高級車にふさわしいスタイルとして、水平基調のボディラインや風格のあるフロントマスクなどで格調の高さを表現。ボディバリエーションは4ドアハードトップの他に、4ドアセダンとワゴン、バンがあった(セドリック)
4ドアハードトップは、当時の日産車の十八番だったピラーレスハードトップ。サイドまで回り込んだリアの「クリスタルウィンドウ」も特徴的だ。ターボモデルは2リッターのため、ショートバンパーとなり、全長は4690mmに抑えられている(セドリック)
世間的に省エネが叫ばれるなか、パワーアップよりも燃費向上や騒音低減などをうたっていたL20ETは145ps/21.0kg-mを発揮。自然吸気のL20Eが130ps/17.0kg-mのため、ターボ化により15ps/4.0kg-mのパワー&トルクを手に入れたことになる(セドリック/グロリア)
豪華なシートやウッド調パネルなどで、最上級セダンならではの高級感を演出したインテリア。サスペンションや車体構造の改良、各種遮音材の採用などにより、「静かで快適なローデジベル空間」として静粛性や快適性もアピールしていた(セドリック/グロリア)
従来の12Aに日立製のターボチャージャーをドッキング。ロータリー特有の滑らかなフィーリングとターボパワーの共演は、まさに異次元の走りを味わわせてくれる。オレンジのサージタンクやファン、プラグコードなどが高性能を主張する(コスモ/ルーチェ)
兄弟車のルーチェも、コスモ同様にロータリーターボを採用。写真は前期の4ドアハードトップで、ご覧のような個性的なフロントマスクを採用して話題に。だたし世間の評価はイマイチで、後期ではオーソドックスなデザインに変更された
コスモ/ルーチェに続き、1983年にはサバンナRX-7(SA22C)にも12Aロータリーターボが搭載された。ターボチャージャーに改良を施したことで、低中速域でのトルク増大とともにレスポンスもアップしたという
1981年のマイナーチェンジでは全長が100mm、ホイールベースを50mm延長し、全高も30mm高めるなど、かなり大がかりなものに。FRレイアウトがもたらすドライブフィールは評価が高く、後に追加されるターボモデルでもそれは同様だった(ミニカアミL XL)
ボディの拡大により、室内はゆとりある空間を確保。さらに、セカンドカー需要の高まりや女性ユーザーの増加からくるイージードライブの要望に応えるべく、全車にトルクコンバータ付きAT仕様が設定された(ミニカアミL XL)
「時代をリードする高級・高性能サルーン」をテーマに開発された71系マークII3兄弟。先代同様マークIIは4ドアハードトップと4ドアセダンが用意されていたが、GTツインターボが設定されたのは前者のみだった
トヨタ内製の小型ターボチャージャーを2つ装着することで、低回転から高回転まで幅広い回転域でのパワーアップとレスポンス向上を実現した1G-GTユニット。ハイパワー化に合わせ、サスペンションやブレーキも強化された(マークII)
インテリアでも標準車と差別化が図られている。ステアリングは専用の本革巻き3本スポークを採用し、シートは高級ファブリックを用いた本格的なバケットタイプシートを装備。ドライバーが高性能を感じられる雰囲気になっているのだ(マークII)
3兄弟のなかで最もスポーティなイメージが強いのがチェイサーだ。ボディバリエーションは4ドアハードトップのみで、装備を簡素化して5MTのみの設定となる「ツインターボS」を唯一ラインナップしていた
こちらはクレスタ。立体的な角形4灯ヘッドライトやリアの折れガラスが特徴で、上質なパーソナルセダンといった趣。GTツインターボにはマークII/チェイサー同様、フロントスポイラーやデュアルエキゾーストなどが標準装備される
低回転域でのレスポンス&トルクアップに効果的なスーパーチャージャーと、高回転域でのパワーアップを実現するターボを組み合わせたMA09ERT。競技でのクラス分けを考慮し、排気量を987ccから930ccへ縮小したことも特徴だった(マーチ)
インテリアの基本的なデザインは標準車と変わらないが、ダッシュボード上の3連メーター(時計、電圧計、ブースト計)が専用装備。また、スーパーターボには本革巻きの3本スポークステアリングやスポーツシートも採用される(マーチ スーパーターボ)
こちらはスーパーターボのベースとなったマーチR。競技参戦を目的としているため、ボンネットのエアスクープは装備するものの、エアロパーツ類は未装着。このトリコロールカラーはセットオプションで用意されていたものだ