昭和当時で損害1億を超えた例も
実際に、昭和55年7月18日、福岡県で起きた踏切事故では、対物賠償の恐ろしさが現実のものとなりました。遮断機も警報機もない踏切に進入したカローラバンが、電車の接近に気づいて慌てた際に線路内で脱輪。その直後、6両編成の特急電車が衝突しました。
電車は衝撃で逸走し、電柱に衝突したのち、線路沿いの住宅に突っ込んで停止。1両目は横転し、2両目から6両目までもが脱線しました。この事故では、電車の損害、線路や設備の復旧工事費、さらに住宅の損害まで含め、賠償額は1億2036万円にのぼっています。しかもこの事故は、昭和55年当時の金額であり、現在の物価水準に換算すれば実質的な損害額はさらに高額になるでしょう。
対物補償を無制限にしても、保険料が大きく跳ね上がるわけではありません。それでも、もしものときには数千万円、場合によってはそれ以上の賠償から、あなたの生活と将来を守ってくれます。
対物補償を無制限にすることは、贅沢な補償ではなく、いまの時代をクルマで生きていくための最低限の安心装備です。この機会に、ぜひ一度ご自身の保険証券を見直してみてください。

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