トヨタがEVに本気を見せたら手ごわいとライバルメーカーは戦線恐々!?
トヨタは、「bZ4X」を日本と中国での生産が予定されており、2022年年央までに中国の発売を皮切りにグローバルでの展開を行っていく計画だ。
上海モーターショーでのプレゼンテーションでは、今後の電動化戦略についても言及。2015年9月の国連サミットで採択された「SFGs(持続可能な開発目標)」の2030年までの達成に加え、2050年のカーボンニュートラル実現に向け、モビリティカンパニーとして、各国政府や業界団体など様々なステークホルダーと連携して取り組み、より良い未来の実現のために、チャンレンジしていくとした。
そのためには、世界初の量産ハイブリッドカー「プリウス」を1997年に投入した時のように、さらなる環境車の普及に努めことが必須だ。
トヨタは、「サスティナブル(持続可能)な移動手段をプラクティカル(実用的)な形で提供する」という考えのもと、国や地域などの環境に合わせた最適な電動車を提供すべく、HV、PHEV、EV、FCVという電動車のフルラインアップ化を推進していく。
具体的には、現在、乗用車・商用車合わせて、HV45車種、PHEV4車種、EV4車種、FCV2車種の合計55車種の電動車ラインアップを2025年までに70車種程度に拡充していく予定だ。
電動車のフルラインアップ化のなかでEVは15車種を計画しているが、そのうち7車種が、今回発表されたEVシリーズ「TOYOTA bZ」となるという。
この新EVシリーズは、顧客のニーズに応じた様々な大きさとスタイルのEVを導入するために、それぞれの得意分野を持つ自動車メーカーが参画し、共同開発を進めている。
そのパートナーは、電気自動車メーカーとして存在感を強める中国の「BYD」、小型車を得意とするダイハツやスズキ、そして、bZ 4Xにも採用するEVプラットフォームと電動4WDシステムを共同開発したスバルの4社が含まれている。
現在、EVのサブブランドを持つ自動車メーカーはVW(ID.)、BMW(i)、メルセデス・ベンツ(EQ)、アウディ(e-tron)などがあるが、トヨタの新EVシリーズ、bZシリーズはまさに“遅れてやってきた巨星”。単に電気モーターに切り替えるだけでなく、EVの魅力を最大限発揮させる新たなクルマ作りの取り組みをアピールするもので、今後EVがメインストリームとなっていくことを示唆したといえる。
しかも、それぞれの得意分野を活かした協業による新EVモデル群の展開は、トヨタが本気で地球環境を改善し、守りたいという意思でもある。
一見、そのための現実的な選択のように思えるが、実はおもしろい未来が待っている可能性も高いと思う。それを見せてくれたのが、トヨタとSUBARUが共同開発したスポーツカー「86/BRZ」の存在だ。
単なる供給や仕様変更とせず、それぞれが理想とするスポーツカーを協力して開発する姿勢は、クルマ作りの新たな革新を生み、基本を共有しながらも、86/BRZという異なる個性を生みだした。
それだけに、bZシリーズと他社で展開されるEVのキャラや棲み分けにも期待が膨らむ。その第一弾は、スバルとの共同開発車である。単に新たな環境車の登場ではなく、トヨタとスバルの個性が、どんな形で発揮されるのかも楽しみで仕方ない。
【画像ギャラリー】上海モーターショーで初披露! 新型EVクロスオーバー「TOYOTA bZ4X」コンセプトの全貌が明らかに!!
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