■懐かしい! 記憶に残るRSのモデルたち
■初代シビック1200RS 1974年10月
1972年7月に登場した初代シビックは可愛らしいスタイルをはじめとした全体的に日本車離れした雰囲気や、世界で初めて非常に厳しい排ガス規制であるアメリカのマスキー法をクリアしたCVCCエンジンの搭載などの先進性により、老若男女誰もが欲しがるクラスレスなモデルとして、当時大ピンチに陥っていたホンダの四輪部門復活に大きく貢献した。
1974年10月に追加されたスポーツモデルの1200RSは5速MTに76馬力にパワーアップされたエンジンを組み合わせ、強化サスペンションなども持ち、「ロードセーリング(軽快に走るといった意味)」の略であるRSの名に相応しい、運転して楽しいクルマに仕上がっていた。なお、初代シビックRSはのちに排気量を1.2リッターから1.5リッターに拡大したRSLに移行した。
ちなみに初代シビックRSのRSの意味がロードセーリングだったのは、「当時はオイルショックや排ガス規制によりスポーツモデルに対する風当たりが強く、ライトなスポーツモデルとすることで運輸省(当時)を刺激しないためだった」という説があるのも、有名な話である。
■6、7代目シビックフェリオに設定された4ドアのRS
■6代目シビックフェリオVi-RS 1998年9月
1995年9月登場の6代目シビックの4ドアセダンとなるフェリオには1998年9月のマイナーチェンジで、1.5リッターエンジンを搭載し、スポーツエンジンとなる1.6リッターVTECを搭載したSiの雰囲気を持つVi-RSが追加された。
2000年9月登場の7代目シビックフェリオでもRSは継続された。5速MTもある1.7リッターエンジン(130馬力)を搭載したRSはリアスポイラーなどのエアロパーツも装着し、ライトなスポーツモデルという意味ではRSらしいモデルだった。
■7代目シビック1.7RS 2000年9月
■2代目、3代目のフィットにRSが設定されたが現行4代目にはなし!
■2代目フィットRS 2007年10月
2代目フィットで1.5リッターエンジンを搭載するスポーツモデルは、初代モデルのSからRSに昇格した。
ただ、2代目フィット前期のRSは矛盾するようだが、「ロードセーリングの略に相応しいモデルだったけど、コンパクトカーのスポーツモデルとしてはもうちょっとスポーツ性があっても」と感じるところも否めなかった。
しかし、2010年10月のビッグマイナーチェンジの際にRSはエクステリアがエアロパーツの追加だけではなくバンパー形状などもスポーツ性を感じるものとなったのに加え、初代シビックRSを思い出させるオレンジのボディカラーの設定、MTの5速から6速化、ボディやサスペンションの強化なども行われ、スポーツ性を向上。
フィットは歴代コンパクトカーとしては広いキャビンとラゲッジスペースを備えていることもあり、「ファミリーカーとしても使えるコンパクトカーのスポーツモデル」として、一気に存在感を高めた。
また2代目フィットRSには、モデル末期にMTもある1.5リッターハイブリッドが設定されたことも覚えておきたい。
■3代目フィットRS 2013年9月
フィットRSは3代目モデルでも継続された。3代目フィットのRSもフィット自体が2代目モデルのキープコンセプトだったこともあり、正常進化という印象ながら1.5リッターエンジンは3代目モデルでフィットのエンジンがDOHC化されたこともあり、最高出力は120馬力から132馬力にパワーアップされるなど、よりスポーツ性を高めた。
また、2017年6月のビッグマイナーチェンジではRSのMTも含め、自動ブレーキ&運転支援システムのセットとなるホンダセンシングが装備されるようになったこともあり、フィットRSもコンパクトカーながら長距離ドライブへの対応力も高まっていただけに、現行フィットにRSがない点は非常に惜しい。
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