日本初公開となるルノー公式イベントでわかった! 新カングーは日本専用のスペシャルとなる!?

■懸念の車幅の拡大は30mmに留まる

 現時点で明かされた日本仕様のスペックを見ていこう。本国でのスペックからもわかるように、ボディはサイズアップされている。しかし、それはほんの少しだ。

 ボディサイズは、全長4490×全幅1860×全高1810mm。ホイールベースは、2715mmだ。現行型と比較してみると、全長が+210mm、全幅が+30mmとなるが、全高はキープ。ホイールベースは、+5mmとほぼ同等だ。

 全長が長くなったとはいえ、トヨタノアや日産セレナなどのミニバンよりもコンパクト。さらに全幅は、現行型も3ナンバー車であり、片側+15mmずつの拡大の拡大ならば、駐車スペースや取り回しなどの不安は極めて少ないのではないだろうか。

サイズアップしたものの、まだまだ手頃なサイズは維持。もともと3ナンバー車なので、取り回しの影響は極めて限定的だろう
サイズアップしたものの、まだまだ手頃なサイズは維持。もともと3ナンバー車なので、取り回しの影響は極めて限定的だろう

■パワートレーンも進化! 待望のADASも投入

 さて引き続き、判明した情報をお伝えしていこう。パワートレーンは、ガソリンとディーゼルの2本立て。ガソリン車は現行型同様、ターボ車となるが、エンジンが最新のものに。ルーテシアやキャプチャーで好評の1.3L直列4気筒DOHC直噴ターボエンジンを搭載。最高出力130ps/5000rpm、最大トルク240Nm/1600rpmを発揮する。

 もちろん、燃料はプレミアムガソリンとなる。現行型のラストを飾ったクリーンディーゼルは、カタログモデルに昇格する見込み。1.5L直列4気筒SOHC直噴クリーンディーゼルターボを搭載。最高出力116ps/3750rpm、最大トルク270Nm/1750rpmを発揮する。

 トランスミッションは、いずれも7速のDCTタイプオートマチック、「7EDC」を搭載。デビュー時は、AT仕様のみとなる。ただし、MPVとしては異例の人気を誇るMTも、将来的には導入することを前向きに検討しているというから、期待していい。駆動方式は現行型同様に前輪駆動車のみとなる。

 今や時代の必須アイテムといえる先進の安全運転支援機能も初導入される。現時点の情報では、先行車追従機能付き「アダプティブクルーズコントロール」(ストップ&ゴー機能付き)、車線中央維持支援の「レーンセンタリグングアシスト」、衝突被害軽減ブレーキの「アクティブエマージェンシーブレーキ」、後側方車両衝突防止支援の「ブラインドスポットインターベーション」が採用されていることのみが明かされた。

 これらの装備だけでも、ロングドライブでのドライバーの疲労軽減効果は大きく、アクティブなカングーライフを支援してくれるだろう。

ガソリン車とディーゼル車が選べるのは、朗報だ。ATが基本となるが、将来的にはMTの導入にも前向きというから楽しみだ
ガソリン車とディーゼル車が選べるのは、朗報だ。ATが基本となるが、将来的にはMTの導入にも前向きというから楽しみだ

■インテリアは機能と質感が向上

 実車確認の情報も追加したい。内装は機能性の高さが追求されるとともに質感が向上。従来型では、標準がCDラジオユニット、ディーラーオプションで日本製のナビゲーションシステムを装着していたが、新型ではインフォメーションシステムを搭載。基本的な機能は、最新ルノー車に準ずるものとなるだろう。

 テールゲートを確認すると、バックカメラが存在したので、標準化される可能性は高い。個性的だが、使い勝手に優れるハンドブレーキは残念ながら廃止されるが、便利な電動パーキングブレーキに置き換えられる。その代わりに、センターコンソールのドリンクホルダーが増設されて2個に。前席頭上にある小物入れ「オーバーヘッドコンソール」も継承される。

 便利機能としては、「ハンズフリーカードキー」を初導入。カードデザインのキーを携帯するだけで、自動的に開施錠を行える便利なものだ。もちろん、エンジン始動もスイッチ式に改められている。

質感の高まったインテリア。機能も現代車らしくアップデートされ、より乗用車ライクに
質感の高まったインテリア。機能も現代車らしくアップデートされ、より乗用車ライクに

 後席では、シートバックテーブルや60:40の可倒式後席などを継承。時代を反映し、後席専用のUSB給電ソケットも新設されている。ただし、後席頭上収納である「3連オーバーヘッドコンソール」の姿は見当たらず……。

 しかし、その分、車内の広さをより感じられたのも事実だ。ただ、スライドドアの開閉がスムーズとなるなど、細やかな部分までのアップデートが感じられた。

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