■選択と集中による改良
後席座面前端を引き出すことでオットマンとなるマルチユースフラップが新型スペーシアの注目ポイントだが、実際に座って使ってみると、これが思った以上に快適だった。
足を投げ出してリラックスするような場面で伸ばした足がラクチンで、SA/PAでひと休みする時なんか、後席でこのオットマンを引き出せばゆっくり休息できそうだ。
前席背もたれに装着される後席用テーブルは、ユーザーの声を聞いて細部をブラッシュアップ。テーブルのカップホルダーは、角形の野菜ジュースなどを安定して置けるような形状に対応。
また、小さい子どもの持ち手つきカップを収められるような切り欠きを付けたことで、さまざまな形状のボトルやカップに対応する。
「販価を大きく引き上げることはできないので、開発コストを“選択と集中”。変えなければならないところは多少コストがかかっても思い切って一新。いっぽう、変える必要のない部分はキャリーオーバーして余計なコストをかけない。その見極めが重要だった」と鈴木CE。
例えばAピラーを細くして右左折時のドライバーの死角を最小限にするなどは、安全性のためにコストをかけてもしっかりと変えた部分。強度を維持するため、より高強度のハイテン鋼を惜しげなく使用した。
また、運転支援機能はレーダー波とカメラによるデュアルセンサーサポートIIに進化。歩行者や自転車検知に加え、自動二輪車検知にも対応。交差点での右左折時の検知にも対応するなどレベルアップ。運転者にも優しい進化を遂げている。
■まさかの後席オットマン採用!!
新型スペーシアの後席を見て驚かされたオットマン。
正式名称は「マルチユースフラップ」と言い、開発当初はオットマン機能というよりも、後席座面前端を引き起こすことで、後席にポンと置いた荷物のズレ落ちを抑止するストッパーとして開発がスタートしたというのだ。
座面前端をクルリと回転させる機構を試作したところ、斜めにした状態で止めればオットマンになるのではないか? と開発陣が提案。
それならば!! と、ヘッドレストのように伸縮機構を組み込んで前方に引き伸ばすことができるようにしたところ、伸ばした足のふくらはぎを支えるオットマンとしてちょうどいいことがわかり、この機構をプラスしたのだとのこと。
これなどはまさに開発陣が「後席の使い勝手をよくしよう」とアイデアを出し合っていくなかで発想された新機構。
荷物ストッパーとしての機能は、日々の買い物や子どもの遊び道具なんかをポンと積んで出かける時などとても便利。こうした使い勝手のよさがスペーシアの魅力なのだ。
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