マツダコネクトも搭載! 街乗りも不満なし! 新型NR-Aはロードスターのベストグレードじゃね?

マツダコネクトも搭載! 街乗りも不満なし! 新型NR-Aはロードスターのベストグレードじゃね?

 マツダ ロードスターのベストグレードってなんだろう。意外かもしれないが、競技用ベース車のNR-Aは最有力候補なのだ。昨年のマイチェンで装備が刷新され魅力はいっそう高まった。そこで国沢光宏師匠に、筑波サーキットで新旧NR-Aを乗り比べてもらったぜ!

文:国沢光宏/写真:森山良雄

■ロードスターはCX-30やマツダ3並みに売れている!

ロードスターは2023年10月に商品改良を行った。「おっしゃ! いっちょいきますか!」と張り切る国沢師匠
ロードスターは2023年10月に商品改良を行った。「おっしゃ! いっちょいきますか!」と張り切る国沢師匠

 ロードスターの売れ行きが好調である。スポーツモデルとしてはダントツのベストセラーだし、マツダの中でもCX-30やマツダ3と同じくらいの販売台数をキープ。オープン2シーターという特殊なジャンルであり、価格帯も1500ccのベースグレードで300万円と高価なことを考えたら驚くばかり。先日のマイナーチェンジで一段と売れ行きに拍車が掛かった感じ。

 そんなMCロードスターの競技用ベース車である『NR-A』の試乗会が筑波サーキットで行われた。果たしてどんな乗り味になっているだろうか?

■マツダコネクトも付き、魅力が増したNR-A

マツダコネクトが付いて普段使いの利便性が高まった。試乗車はロールケージとフルバケットシート、6点式式シートベルトを装着済み
マツダコネクトが付いて普段使いの利便性が高まった。試乗車はロールケージとフルバケットシート、6点式式シートベルトを装着済み

 最初にNR-Aの簡単な紹介をしておきたい。一応競技に使われるクルマとして作られているものの、エアコンに代表される快適装備まで付いており、街乗り用として普通に使える。もちろんカタログモデルだから誰にも買えます。

 標準車両との違いは、一回り大きな容量を持つブレーキと駆動系、ビルシュタインの専用ダンパー(車高調整機能付き)、シート交換を前提としているためサイドエアバッグレスになっていること。従来型はマツダコネクトが付かなかったものの、新型になって電子装備を一新。自動ブレーキに代表されるADASを含め最新スペックになった。ロールケージはディーラーオプション。

 車重は10kg増えて1020kgになったが、日本仕様のハイオク(98~99オクタン)に合わせたためエンジン出力は4馬力向上。これで10kgの増加はチャラ。そもそもLSDレスの990に対し、新型NR-Aは新しいLSDが付く。後述するけれど良い仕事します。むしろ従来型で人気だった990より全ての点で上。

 街乗りする時はマツダコネクトも嬉しい。総合的な魅力度は増したと思う。走り好きでロードスターの購入を考えているならNR-Aしかないでしょう。私なら瞬時も迷わない。

■ステアリングフィールが向上! LSDの効きもいい!

DSC「トラック」のお陰でコーナーではターンインの安定性が高まった
DSC「トラック」のお陰でコーナーではターンインの安定性が高まった

 長い前置きになった。まず従来型NR-Aから。今乗っても十分楽しい! 新型NR-Aから進化した部分も、テクニックさえあれば乗り方でカバー出来る。従来型NR-Aに乗っている人で「不満無し!」というなら、新型を気にする必要ありません。自分のNR-Aを大切にすればよかろう。

 続いて新型に乗り換える。あらま! いろんなブブンが少しずつグレードアップしてます。最初に解るのはステアリングフィール。従来型もコストの掛かったWピニオンだったのだけれど、電動パワステのモーター位置を改良し制御も改良。繊細かつ精度高く上質な感じになった。これ、NR-Aに限らないので、従来型ロードスターのオーナーが慣れた道を走れば瞬時に「いいね!」だろう。

 LSDも違う。新型は1.5ウェイと呼ばれるタイプ。筑波サーキットだと最終コーナーやダンロップ進入時の減速でリアが少し不安定になる。新型のLSDはそういった場面で良い感じに効いており、フラ付かない。高速コーナーの進入、けっこう神経使うのだけれど、普通に運転出来ちゃう。ABSの制御も細かくなっているため、踏みすぎた時のバランスが良くなった。

次ページは : ■中級者の上達を助けるDSCの「トラックモード」

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