R34 FD 86…車名ではなく型式で呼ばれがちな名車たち 12選

■トヨタ マークX(X130)

 マークX自体は型式で呼ばれることは少ないが、三兄弟だったマークII時代の頃のモデルが型式で呼ばれることが多い。

 マークⅡの初代はT60/70と「T」が先頭についたあと2桁の数字がつくが、2代目以降はX+数字2桁~3桁(10~110)。マークX以降はX120(初代)、X130(2代目)となる。

■トヨタ クラウン(S220・220系)

 クラウンは純日本車の基礎となった伝統あるクルマなのと、覆面パトカーの知識のためにも型式も覚えておきたい。

「S+数字3桁」という規則性だが、先代が「210系」、現行が「220系」と、「数字3桁+系」を付けて呼ばれることが多い。

 S160とS190がないのだが、これは車台を共通する同時期のアリストとレクサスGSが使っていたため。

■日産 スカイライン(V37・V37スカイライン)

 スカイラインも型式で呼ばれる典型的なクルマで、「英字1字+数字2桁」という命名規則。

 先頭の英字は、初代と2代目はS、3~5代目はC。主に型式で呼ばれるのは6~10代目のRか。11代目からVとなり、RはGT-Rに引き継がれた。

■メルセデスベンツ Cクラス(W205)

W(セダン) S(ステーションワゴン) C(クーペ、シューティングブレーク) A(カブリオレ)

 ボディタイプを表す英字1字のあとに、数字3桁が付くのがベンツ。Cクラスなら「201~205」、Eクラスなら「210~213」、Sクラスは「220~222」と世代ごとに数字が進む。初代Cクラス(1993年)以前は数字の規則性は薄かった。

■BMW 3シリーズ(G20)

 3シリーズは輸入車では型式で呼ばれることが最も多いモデルだ。

 BMWは時代によってはじめの英字1字が「E」、「F」、「G」と変わり、数字が続く。数字の部分は派生車の関係などもあり、規則性はほぼない。平成以降の3シリーズはE36、E46、E90、F30、G20と移り変わる

■なんで呼んでくれないの…? 型式で呼ばれないクルマたち

 型式で呼ばれないクルマの傾向を結論から言うと「クルマ好きの関心が薄いクルマ」ということになる。

 では、それがどういうクルマかを考えてみよう。ミニバンはクルマ好きの関心が薄いようにも見えるがアルファード&ヴェルファイアは10、20、30、エルグランドは50、51、52、オデッセイも先代までならRA、RBと呼ぶことはよくある。

オデッセイは車高が低く走りの評価は高いが、やはりミニバン、型式では呼ばれない。が、こちらはRBと呼ばれた先代オデッセイ

 SUVは乗っているクルマ好きも多いけど、意外にも型式が浮かぶのはランドクルーザーくらいだ。

 つまり傾向としてはエアロパーツのような車種別のアフターパーツがあまりないことがひとつの基準で、具体的な車名としては目立たない軽自動車、プレミオ&アリオンのような地味なセダン、パッソ&ブーンといった「趣味性が極めて薄い」とも言い換えられるクルマたちになるだろうか。

 しかしメジャーなスポーツモデルながらランエボを型式で呼ぶことは非常に少ない。その理由はエボ○と読んだ方が、モデルの区別、違いともにすぐわかるからだと思う。

確かにランエボはナンバリングで呼ぶのがメジャーだ

【番外コラム】知っておくとドヤれる!?‌ クルマ型式マメ知識

●型式命名ルールがわかりやすいトヨタと日産

トヨタ 基本的にエンジン名のアルファベット(ハイブリッドはエンジン名の一文字目の後にW)+車台≒車名を表すアルファベットのあとに世代や排気量、駆動方式を表す数字が続く。

 例えば1.8+の2ZRエンジン+モーターのハイブリッドを搭載する現行カローラセダンならZWE211という具合だ。昔は覚えるのも容易だったが、現在は複雑になっておりちょっと難しい。

日産 エンジン、駆動方式など表すアルファベットの組み合わせ+車名を表すアルファベットに世代を表す数字が続く。

 例えば現行スカイラインならHV37(FRのハイブリッド)、HNV37(4WDのハイブリッド)、RV37(400Rを含めたFRのみの3L V6ターボ)となる。

 トヨタより簡単な傾向だが、如何せん覚える気になるクルマが少ないのが残念。

●型式が少し違うと全然違うクルマになっちゃう?

 最も有名なのがスポーツエンジンを積むAE86と、『頭文字D』で樹君が間違って買ってしまった1.5Lエンジンを搭載するお買いものクルマ的なAE85だ。6代目シビックは同じB16系エンジンでもEK9ならタイプRだが、EK4はSiRと、少しの違いが大きな違いとなることもあるので要注意!

AE86買うつもりが間違えて85買ってしもた! なんてことにならないように気をつけよう(写真はAE86)

●ちょっと紛らわしい、同じ型式でもかなり違うクルマ

 初代インテグラタイプRはDC2、2代目インテグラタイプRがDC5という型式だ。しかし両車はタイプRではない普及モデルと搭載するエンジン名が同じなので、型式も普及モデルと同じ。いや~、まぎらわしい!

●メーカーが違うのに、型式が被るクルマがある?

 初代と3代目のロードスターのNA&NCと、初代と2代目のNSXのNA&NC、ファミリア→アクセラ→マツダ3とレガシィはそれぞれBG、BH、BPなど、FFとなったスターレットのEPと2代目シビックタイプRのEPと型式が被ることは意外にある。まあ数字を含めると完全に被ることはないけどね。

*   *   *

 クルマ好きの方のなかには「そうは呼ばんなぁ」というクルマもあるだろう。繰り返しになるが諸説あるということで、この記事がクルマ好き同士の話のネタになれば嬉しい。

【画像ギャラリー】いくつわかる? 歴代の“名”車たちをギャラリーでチェック!!!

◎ベストカーwebの『LINE@』がはじまりました!
(タッチ・クリックすると、スマホの方はLINEアプリが開きます)

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!