2020年1月10日の東京オートサロン初日にお披露目され、その直後から今夏発売に向けた先行予約が始まったGRヤリスは先行予約開始から3日間(東京オートサロンの会期中)で約1000台、2週間後の1月24日時点で約2000台という受注を集めた。
内訳は標準グレード約2割、ハイパフォーマンス約8割と高いほうが人気だ。
当記事では、スポーツモデルとして注目度が高く売れていると評判のGRヤリスについて、「なぜクルマ好きを魅了しているのか」というテーマで考察していく。
そのために筆者がデポジットの10万円をクレジットカード払いしてまで先行予約した理由も交えながら考察していく。
文:永田恵一/写真:TOYOTA、SUBARU、LANCIA、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】GRヤリスは2週間で2000台を受注!! 86&BRZ登場後の国産スポーツカーの初期受注台数は?
理由1:スバルWRX STIが絶版直後の超大物新人選手だったから
2019年いっぱいで30年近く日本を代表する4WDスポーツモデルだった名機EJ20を搭載したWRX STIが絶版となり、意気消沈していたクルマ好きも多かったことだろう。
それだけに思い入れも強く、現行WRX STIの最後の新車をオーダーしたファンも相当多かった。
GRヤリスはそんな時に登場した272psの1.6L+4WDのWRC参戦ベースマシンという本格的なスポーツモデルなのに加え、価格も396万円と456万円と、筆者も含めトヨタが主張するとおり頑張れば価格も手が届く範囲だ。
そんな時にこんな魅力的なクルマが出てくれば、話題のクルマを自分のものにしてより理解を深めることも仕事のひとつである自動車メディアに属するフリーランスの筆者はもちろん、「ちょうど元号も令和になった次の時代はコイツ(ヤリスGR)に賭けてみよう、託してみよう」と飛びつくマニアックなクルマ好きがいるのも当然だろう。
理由2:世の中に新しい物好きはやっぱりいる
2012年にトヨタ86&スバルBRZがコンパクトFRスポーツとしてデビュー。それ以降に登場した純粋なスポーツモデルの初期受注を振り返ると、目標台数の4~10倍と、どのモデルも好調な立ち上がりを見せている。
そして昨年登場のトヨタスープラ。初期受注に関するデータは公表されていないが、デビュー時の注目度は高く、トップグレードのRZの日本割り当てぶんが速攻で完売するなどそのフィーバーぶりも記憶に新しい。
昔から言われているとおり、趣味性が大いに繁栄されるスポーツカーの場合、初期受注で大きく盛り上がり、その後沈静化するというのが一般的だ。
スポーツカーにとっては初期受注フィーバーの後の落ち幅をいかに小さくし、長い人気を保てるかが重要になってくる。GRヤリスに多くの人が飛びついたのも当然のことだ。
逆にここで飛びつかなければかなりヤバいことになる。
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