25年ルールによるアメリカでの第二の人生
最後になるが、25年ルールについて、その実態をご紹介しておく。
ベースにあるのが、1988年に連邦運輸局が制定した「輸入車セイフティコンプライアンス法」という連邦法だ。その名の通り、セイフティ(保安基準)に対するもので、衝突安全に関する試験等を緩和するためものだ。
これに加えて、連邦環境局のよる排気ガス規制についても、年式の古いモデルに対する規制緩和措置がある。
そのうえで、アメリカでは全50州によって運輸と環境に対する独自の解釈があるため、連邦法と州法との解釈をどのように擦り合わせるかが課題となる。カナダにおける15年ルールもアメリカと同様の課題があると考えられる。
25年ルールが生まれたのが、たまたま1980年代後半。
結果的に、1990年代の日本の名車たちがアメリカで第二の人生を送ることになった。
実勢価格調査
では、1990年代の日本のスポーツカーがアメリカでどのくらいの価格で販売されているのかを調べてみた。
【編集部調査の中古価格】
■日産スカイラインR32GT-R:430万~650万円
■日産スカイラインR33GT-R:540万~650万円
■日産スカイラインR34GT-R:800万~1760万円
■ホンダNSX:540万~970万円
■マツダRX-7(FD3S):300万~750万円
■トヨタ80スープラ:430万~1290万円
当然ながらここに示した価格は目安で、極端に高いものも存在している。ただし、その逆、極端に安いモデルは存在しない。上記価格はどう考えても日本よりも高値で販売されている。
これでもアメリカで売れているというのが凄いことだが、ウカウカしていると、日本の在庫を根こそぎ持っていかれる可能性もあるのが怖いところ。
【画像ギャラリー】持っている人は大事に乗ろう!! アメリカの25年ルールが適用ずみの1990年代のジャパニーズスポーツカー
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