現役F1ドライバーも参戦したeスポーツの祭典 バーチャル・ル・マン24時間

■バーチャルレースならではのトラブルやリアルレースとは違ったレーサーたちの一面も見所

仮装空間内のル・マンの夜を疾走する山下健太選手

 これもマシントラブル? まずは走行中にハンドルコントローラーにトラブルが発生したサイモン・パジェノー選手。急いでコントローラーを友人に借りていたというプレイシートごと入れ替えて再スタート。

 慌ててコックピットを入れ替える様子が画面に映し出され話題となった。スペアを準備していたあたり、もしかしたら元々調子が悪かった可能性も?

 長い長いストレート区間が続くサルトサーキット。GTEマシンだと退屈だったのか?ストレートでアイスクリームを食べながら走行するフェラーリF1ドライバーのシャルル・ルクレール。ピリピリと緊張するレースが続く中でのほのぼのとする一コマ。

 フェルナンド・アロンソとルーベンス・バリチェロという元F1ドライバー同士チームが話題になったが、アロンソがドライブ中他車との接触でピットストップペナルティーを受けた。

 燃料がギリギリとなり補給の為にピットインしたアロンソだったが、自動的にペナルティー消化が適用となり燃料補給などのピット作業が行われずピットアウトしガス欠となった。

 そのままリタイヤかと思われたが主催者側の問題もあったと認められ次のテクニカル・レッドフラッグ時にグリッドに戻され再びレース復帰となった。

 現役F1ドライバーながらSIM好きで有名な2人、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとマクラーレンのランド・ノリスがタッグを組んだ。途中トップを快走する場面もあったがバグにより接触クラッシュ。

 技術的な問題をクリアできず残念ながらリタイヤ。何とノリスはフラストレーションからかレース配信中にゲームをアンインストールしていた?

 リアルレーサーよりもSIMレーサーの活躍が目立ったり、バーチャルならではのレースになるかと思いきや、意外にも観戦したモータースポーツファンからは

「実際のル・マン並みに面白かった」、「実際のレースでは2度とこんな豪華なドライバーラインナップを見ることは不可能」

 などと称賛の声も多かった。コロナウィルス問題が生んだ副産物とも言える世界最大級のバーチャルレースだったが、これが最初で最後となってしまうのは少し寂しい。

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