世界に選ばれた精鋭 日本メーカーなくして存在しない海外のクルマ10選

アバルト124スパイダー

販売期間:2016年~2020年(予定)(供給車:マツダロードスター)

最初はロードスターをベースとしてアルファロメオスパイダーを製造する、という発表だったが、最終的には124スパイダーとなった
最初はロードスターをベースとしてアルファロメオスパイダーを製造する、という発表だったが、最終的には124スパイダーとなった

 マツダとフィアットの技術協力協定によって生まれたのがフィアット124スパイダーで、日本ではそのチューニングバージョンのアバルト124スパイダーのみが販売されている。

 最初はロードスターをベースにアルファスパイダーが作られる、と高揚されていたが、フィアット124スパイダーとして誕生した。

 フィアット124スパイダー、アバルト124スパイダーともマツダの宇品工場で生産され、各国に輸出されている。そのため国交省の自動車型式においては国産車扱いとなっている。

 ロードスターがベースとなっているが、エクステリアはかつての名車124スパイダーをオマージュしたデザインが与えられ、全長も約140mm長くなっている。

アバルト124スパイダーは、ロードスターが1.5L、NAのSKYACTIV-Gなのに対し、フィアット製の1.4Lターボを搭載。足回りも独自チューン
アバルト124スパイダーは、ロードスターが1.5L、NAのSKYACTIV-Gなのに対し、フィアット製の1.4Lターボを搭載。足回りも独自チューン

 エンジンはロードスターが1.5L、NAなのに対し、アバルト124スパイダーは1.4Lターボを搭載。ちなみにFIA公認のラリーバージョンは1.8Lターボを搭載している。見た目も走りも全く別物に仕上げられているのが面白いところだ。

 そのアバルト124スパイダーは、日本未導入のフィアット124スパイダーとともに2020年内に生産終了することが明らかになっている。

プジョー4007&シトロエンCクロッサー

販売期間:2007~2012年(日本未発売)(供給車:初代三菱アウトランダー)

初代アウトランダーをベースに、当時プジョーのデザイントレンドだった大型縦桟グリル、切れ長のヘッドランプが与えられプジョー顔となった4007
初代アウトランダーをベースに、当時プジョーのデザイントレンドだった大型縦桟グリル、切れ長のヘッドランプが与えられプジョー顔となった4007
Cクロッサーはダブルシェブロンを組み込んだフロントグリルが特徴で、ひと目でシトロエンのSUVとわかるデザインはすばらしい
Cクロッサーはダブルシェブロンを組み込んだフロントグリルが特徴で、ひと目でシトロエンのSUVとわかるデザインはすばらしい
初代アウトランダーは2005年にデビュー。スッキリとしたスポーティなエクステリアがウケて、ミドルクラスSUVで一躍人気モデルとなった
初代アウトランダーは2005年にデビュー。スッキリとしたスポーティなエクステリアがウケて、ミドルクラスSUVで一躍人気モデルとなった

 三菱は2005年当時の三菱再建計画のなかで、日産への軽自動車のOEM供給(デイズ)とともに柱として挙げていたのがPSAグループへのOEM供給だった。

 その記念すべき第1弾として登場したのが、初代アウトランダーをベースに誕生したプジョー4007とシトロエンCクロッサーだ。

 今でこそプジョーは3008/5008というオリジナルSUVを持っているが、当時はSUVをラインナップしておらず、SUVニーズの高まりを前にラインナップに加えた。

 プジョー4007、シトロエンCクロッサーともにフロントマスクをそれぞれのオリジナルのものに変更した程度だが、アウトランダーとは大きくイメージが違っていて、いい仕事をしている。

 この第1弾の4007/Cクロッサーに次ぐ第2弾として登場したのが、三菱の軽EVのi-MiEVをOEM供給することで誕生したプジョーイオン(iOn)とシトロエンC-ZEROだ。

■プジョーiOn/シトロエンC-ZERO
販売期間:2009~2012年(供給車:i-MiEV)

電動化を推進したいが当時オリジナルEVを持っていなかったプジョーは、i-MiEVのOEM供給を受け、プジョーのエンブレムを装着して販売
電動化を推進したいが当時オリジナルEVを持っていなかったプジョーは、i-MiEVのOEM供給を受け、プジョーのエンブレムを装着して販売
シトロエンブランドはC-ZROという車名でi-MiEVを販売。iOn同様にホイールデザインのほかはシトロエンのエンブレムが装着された程度の変更
シトロエンブランドはC-ZROという車名でi-MiEVを販売。iOn同様にホイールデザインのほかはシトロエンのエンブレムが装着された程度の変更
2010年4月から一般販売を開始したi-MiEV。軽自動車EVとして誕生したが、2018年4月以降は全長が85mm伸ばされたため小型車EVとなった
2010年4月から一般販売を開始したi-MiEV。軽自動車EVとして誕生したが、2018年4月以降は全長が85mm伸ばされたため小型車EVとなった

 この2台のEVのデザインはi-MiEVと同じで、スリーダイヤとi-MiEVのエンブレム、ロゴがそれぞれのものに変更されただけ。

 イオン/C-ZEROともに2009~2012年までの短期販売だったが、欧州マーケットで人気を得た。PSAグループは2011年に欧州EV販売でトップとなったが、i-MiEVの2台のOEMが大きく貢献したのだ。

 そして第3弾がプジョー4008/シトロエンC4エアクロスだ。ベースとなっているのはRVRで、三菱からのOEM車として最も手が加えられている。

 エクステリアでは、前後のドアが共通部品という程度であとはオリジナルのものが与えられ、結果的にRVRの面影はほとんど残されていない。

 エンジンもオリジナルのディーゼルエンジンもラインナップしていた。

 ここで紹介した6台のモデルは日本では販売されていない。

 OEM供給で関係強化した三菱とPSAは一時合併の噂も出たが、三菱は日産の傘下に入りルノーとともにアライアンスを形成。

 いっぽうのPSAはフィアットクライスラーオートと合併し、2021年からステランディスに社名変更することがアナウンスされている。

■プジョー4008/シトロエンC4エアクロス
販売期間:2012~2018年(供給車:RVR)

アウトランダーベースの4007の後継モデルが4008で、4007以上にベースに手が加えられプジョー的な雰囲気を出している。中国でかなりの人気を誇った
アウトランダーベースの4007の後継モデルが4008で、4007以上にベースに手が加えられプジョー的な雰囲気を出している。中国でかなりの人気を誇った
C4エアクロスはCクロッサーの後継モデルで、シトロエン風のデザインを取り込んだ進化モデル。現在日本でも販売しているC4エアクロスは別グルマ
C4エアクロスはCクロッサーの後継モデルで、シトロエン風のデザインを取り込んだ進化モデル。現在日本でも販売しているC4エアクロスは別グルマ
RVRは2010年にデビュー。2度のビッグマイチェンを経て現在はダイナミックシールドを採用し大きくリフレッシュ。カワセミブルーのボディカラーが懐かしい
RVRは2010年にデビュー。2度のビッグマイチェンを経て現在はダイナミックシールドを採用し大きくリフレッシュ。カワセミブルーのボディカラーが懐かしい

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