マツダマツダ6(2012年デビュー:アテンザ)
2019年6月にマツダのグローバル戦略に沿って車名がアテンザからマツダ6に変更された。その時は名前が変わっただけだ。
いっぽうアテンザ時代の2018年にマイナーチェンジを受けている。これは変更内容からもフルモデルチェンジ級のビックマイチェンでクルマは劇的に進化した。
マツダはスバルと同じく、マイナーチェンジでプラットフォームやボディのパネル肉厚を上げることもいとわないメーカーだ。
足りない、と感じたところには惜しみなく改良を加える。その集大成ともいえるのが今のマツダ6。実際に10日間ほど、日々の足としても使ってみた印象をお伝えしよう。
アテンザはサイズ感、室内スペース感、デザインなど筆者目線で日本のセダンとして、押さえるべきところをしっかり押さえているモデルと評価してきた。
ただ唯一、高級セダンとしては乗り心地や室内静粛性にまだ改良の余地が残されていると感じていたのだ。
当時これはマツダ車全般に言えたことで、ハンドリングや走りはかなりのレベルにあるのに対して、室内静粛性、特にロードノイズの低減がテーマだと開発陣には苦言を呈していた。
それが2018年のマイチェンで合格点以上の進化を確認。ボディ、特にトーボードから発生していた2次振動感もほとんど感じない。鉄板が厚くなった感じがし、衝突に対する安心感も上がる。
フロア剛性のアップ、サスペンション支軸周りのしっかり感がハンドリングをさらに確かなものにしていること、GVCプラスによる普通にスムーズなコーナリングの進化など、長く距離を走らないとわからないことなども実感した。
インテリアではシートが最新のものに変更され、腰痛持ちの筆者にもかなり優しいことが判明。このようなことはやはり長距離を走らないとわからない。
また老眼に優しいヘッドアップディスプレイをフロントガラス投影式に変更したことも、ドライブの疲れ低減と安全性を向上させている。
パワートレーンも2.5Lターボが追加されている。このパワーフィールは久々の暴れん坊将軍。ここ最近、これほど気持ちがよく、時に手に負えないのでは? というエンジンに出くわしたことがない。
もし燃費が気になるのであれば2.2Lクリーンディーゼルがある。筆者の記憶では都内を含め平均して17km/L前後の燃費を計測した。
ホンダヴェゼル(2013年デビュー)
ホンダのコンパクトSUV、ヴェゼルも大きく進化した。先代フィットをベースとするヴェゼルのデビューは2013年。都会的デザインのセンスもよくi-DCDという本格的ハイブリッドシステムなどが受けヒット。
しかし、筆者的にはその乗り心地の硬さが問題だった。ハンドリングを追求した結果、サスペンションの硬さによるタッピング(叩くような突き上げと振動)が気になっていた。
その後、サスペンションをソフト目に振りかなり解消されたが、今度は背の高いSUVモデルゆえの重心高に起因するS字カーブなどでのロールの揺り戻しが気になっていた。
2016年にはパフォーマンスダンパーをボディ制振に採用し、可変ステアリングギヤレシオ(RSグレードなど)、4WDのリアサスペンションには振幅感応型ダンパーの採用。
2018年には制振材の追加し、ハイブリッドのi-DCDのチューニング。
そして現行となる2019年モデルではボディ剛性アップとさらに進化したパフォーマンスダンパー、そしてアジャイルハンドリングアシストを採用し完成型といえるほどの進化を成し遂げた。
ヴェゼルがモデル末期であり新型は新型フィットをベースにハイブリッドもe:HEVとなるだろう。ADASのホンダセンシング採用グレードも多く、これからは注目株だ。
特に2018年以降のモデル。新型になった後の中古車市場でも高満足感のSUVモデルになるはずだ。
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