新型シボレーコルベット登場!! じっくりチェックでわかる真の実力

■ミドシップを採用した新型の走りは?

(TEXT/渡辺敏史)

 国際格式レースへの参戦を本格化させた5代目=C5コルベットは、ミッションを後軸直下に置くトランスアクスルの採用で戦闘力を大幅向上。

 ル・マン24時間での活躍もあり、スポーツカーとしての名声は一気に高まった。

 以降、C6、C7と同様の構成でコルベットはレースに参戦し続けたわけだが、その間に勝敗を分かつパワーやエアロダイナミクスは劇的に変化したこともあり、勝つためにはパッケージを完全刷新することが必須の条件となりつつあったわけだ。

シートは上級グレードの3LTのほうがよりレーシーなタイプが装備される
シートは上級グレードの3LTのほうがよりレーシーなタイプが装備される

 コルベットは70年近くに及ぶ長い歴史の狭間で幾度もミドシップ化を検討してきたが、このC8でついに踏み切った背景には、サーキットベストの意向が働いていたことは間違いない。

 とはいえ、多くのユーザーが望むだろうGT的なパフォーマンスはコルベットにとっての生命線だ。そこが疎かにされることはあり得ない。

 C8はミドシップながら前後に357Lのトランクルームを配しており、乗り心地のよさや車内の快適性は、ポルシェ911とほぼ同等レベルに達しているという印象だった。

コルベットらしい、押し出し感のあるスタイル
コルベットらしい、押し出し感のあるスタイル

 ハンドリング面では旧態然としたイメージのOHV・V8が、いかに運動性能面で合理的なエンジンかを思い知らされる。

 持ち前の小型・低重心パッケージのおかげで安定性はすこぶる高く、旋回限界はGT-Rにも迫るほどだ。

 一方でこのクラスとしてはやや長めに採られたホイールベースもあって、直進性や高速制動などのスタビリティもしっかり確保されている。

 見た目の先鋭的な印象とは異なる、安心して速く走れる仕立てにGMの良心も感じられる。

■シボレーコルベットクーペ3LT 主要諸元
・全長×全幅×全高:4630×1934×1234mm
・ホイールベース:2722mm
・車両重量:1526kg
・エンジン形式:V8OHV
・排気量:6153cc
・最高出力:495hp/6450rpm
・最大トルク:637Nm/5150rpm
・トランスミッション:8速DCT
・タイヤサイズ:245/35ZR19・305/30ZR20
・価格:1400万円

■ラインナップ・価格
・クーペ2LT…1180万円
・クーペ3LT…1400万円
・コンバーチブル…1550万円

【画像ギャラリー】米国を代表するスポーツカー!!! シボレーコルベットの画像をギャラリーでチェック!!!

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