CX-3でもCX-5でもない!? 幻のCX-4は、中国専売のマツダSUV。
マツダは日本でサイズが小さい方からCX-3、CX-30、MX-30、CX-5、CX-8という5車種のSUVとクロスオーバーをラインナップしている。CX系では以前日本でもCX-7は導入されたことがあるものの、CX-4とCX-6はない。
しかし、実は中国専売という形でCX-4が2016年から販売されているのだ。
本稿では、日本では馴染みの薄い、マツダにおける隠れキャラ的なCX-4を紹介していきたい。
文/永田恵一
写真/MAZDA、Xiaolu Chu/Getty Images for Mazda Motor Co.
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CX-4は「CX-5ベースのクーペSUV」
CX-4は、2015年のフランクフルトや東京モーターショーに出展されたコンセプトカーである「越 KOERU」の市販車として、2016年4月に開催された北京モーターショーに登場。
中国では関税が掛からないよう現地生産をするには中国の自動車メーカーと対等の資本関係で合弁会社を設立する必要があり、トヨタは一汽と略される第一汽車と広州汽車、ホンダは広州汽車と東風汽車がパートナーとなっている。
それと同様にマツダは中国で第一汽車(マツダ6を生産&販売し、中国にはMX-5の車名で日本から輸出されるロードスターを販売)及び長安汽車(マツダ3、CX-30、CX-5、CX-8を生産&販売)がパートナーとなっており、CX-4は前者の一汽マツダで生産&販売されるモデルだ。
全高は低いが最低地上高はCX-5並み
CX-4は写真からも分かるとおり、2016年時点では少なかったクーペルックのSUVで、ターゲットユーザーとして想定したのは「溢れているモノや情報だけでは満たされない、先進的な価値観を持つ中国の若者」だという。
ボディサイズは全長4637mm×全幅1855mm×全高1524mm、ホイールベース2700mmというもので、登場時期との兼ね合いもありベースとなったのは、先代CX-5である(現行CX-5もプラットホームやパワートレーンといった基本的な部分は先代CX-5と共通)。
CX-4のスタイルは、CX-5よりもリアオーバーハングが若干延長されていることもあり、「マツダ6ワゴンのDピラーをより傾斜させ最低地上高を上げたSUV」という印象だ。
クーペルックのSUVというスペシャリティなモデルらしい流麗なものに仕上がっている。そういった意味ではCX-4は今になるとクーペルックのSUVの雰囲気もあったCX-7の後継車的な部分も備えているといえるのかもしれない。
また、CX-4はCX-5に比べると全高は170mmほど低いが、最低地上高はFF/206mm、4WD/188mmと現行CX-5の210mmとそれほど変わらない。
つまり、そのぶんガラス面積を中心に全高が下げられており、その点もスタイルの流麗さを際立てている。
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