少々旧聞となるが、ベストカー本誌2020年12月26日号(11月26日売り)で久々のゼロヨンを、ドライバーにドリフトからGT300まで何でも即乗りこなす「ハコの名手」である谷口信輝選手を召喚し行った。
その模様はベストカー誌面に加え動画も制作したので、テスト車の1台となるマイカーのGRヤリス付でテストに同行した筆者が簡単に振り返ってみた。
最新のNSX、スープラなどのスポーツからRAV4 PHVなどのSUVまで直線やスラロームでのテストの結果はいかに!?
文/永田恵一、写真/奥隅圭之
【画像ギャラリー】ワイスピ最新作が待ちきれない!? 谷口信輝選手を招いて行われたゼロヨンテスト走行を写真で見る!
■冬晴れのコンディションで絶好のゼロヨン日和
テストは2020年11月10日(火)の午前中に実施。天候は晴天、気温は10から12℃という恵まれたコンディションだった。7台の車種のアタックを動画と共に振り返っていこう。
●GRヤリス
当日にGRヤリスはゼロヨンに代表されるレーシングスタートの際の停止中の高回転キープが難しいことが判明したが、ハイパワー4WDらしいロケットスタートを披露。
タイムは14秒020と13秒台に入らなかったのはちょっと残念だったが、ベストカーで行った最後のWRX STI(VAB型)のゼロヨンタイムも確かこのくらいだったのを思えば、合格点は与えられるだろう。
GRヤリスでは筆者もトライしてみたが、タイムは14秒092と谷口選手と同等の結果で、この点は4WDらしいイージーなスタートと良好なシフトフィールやクラッチフィールといったGRヤリスの扱いやすさの証明だ。
また筆者はハイパワー4WDのレーシングスタートは初めてだったのだが、腰を直撃するようなスタートは病みつきになりそうだ。ただクルマへの負担も大きいので、「使うのはここ一発のときだけにしよう」とも心に決めた。
●スカイライン400R
ローンチコントロールがないのもあり、比較的ジェントルにスタート。タイムはスピードリミッターが作動しながら12秒831とスカイラインらしい速さを見せた。
またこのタイムはRB26DETT+アテーサET-S(4WDシステム)で12秒台中盤のタイムをマークしていた第二世代のスカイラインGT-Rに肉薄するもので、技術の進歩を痛感した。
●NSX
ローンチコントロールの最適制御によりスタート時の迫力は意外に薄かった。しかし、スタート時の姿勢は強烈なロケットスタートが決まっており、スタート後は怒涛の加速により10秒台に突入。ベストカーで行ったゼロヨンデータでは現行GT-Rのベストタイムと同等で、今後の2台の対決も楽しみだ。
●LC500
5リッターV8ということもあり、スタート時の音という意味での迫力は猛獣のようで、この日一番。タイムも12秒762とラグジュアリークーペと考えたら激速で、普段のジェントルさとアクセルを深く踏んだ際の速さという二面性はBMW8シリーズのような輸入車にも引けを取らない。
●スープラ
スタート直後にちょっと姿勢を乱しそうになるという、LCとは違った意味での迫力が印象に残った。ローンチスタート(ゼロヨンなど用のロケットスタートモード)を持つこともあり、タイムもFRで12秒344と素晴らしかった。
コメント
コメントの使い方